第8回京都写真展のお知らせ

manrayist2007-12-18

● 会社帰りにギャラリー・マロニエによって壁に留めたスクラップブックの様子を確認。表面の重ねた写真がペロリと下がって、やばいなと思うが、この段階ではいたしかたなく、日曜日までもってと、祈る案配だった。昨日は他の階の最終展示を見られなかったので、あらたな気持ちで拝見。4階に展示された浅野裕尚さんの「あとさき」が良かったな。22年前のパリを俯瞰する2枚組写真だけど、左は水滴がたれる室内から撮ったのかぼんやりした風景で、とてもエトランゼな雰囲気、濡れた石の街は素敵だ。「サービス版で焼きアルバムに残された写真」らしいが、2枚のパリを観ながら記憶について考えた。視覚の構造なんだけど、このところ、ソフトフォーカスと云うか、ピントをずらした写真を多く観ているような気がする。立花常雄さんの仕事は長く、「視る」ことに注目してきたと思うけど、矢野隆さんのずらし方は、対象との距離感のズレと思うし、吉川恭生さんのビーチは記憶と視覚の繋がりだろうし、眼は複数であるからこそ立体視する構造を獲得しているけど、現代のわたしたちは、単独のレンズで、時間や心境、認識を知ろうとしている、まだまだ深く、この問題は進められて行くだろうな。パリじゃなく京都でも、水滴はガラス窓をつたわる訳だからね。

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 12月18日(火)からギャラリー・マロニエ(註)を会場に第8回京都写真展を開催いたします。同展は京都写真クラブが主催する展覧会ですが、「How are you, PHOTOGRAPHY?展」実行委員会とともに年末の京都を写真月間とする、熱気あふれる楽しい催しの一つ、今年は7会場に117名参加となる予定。参加者それぞれが作品仕上の段階に入っていると思うけど、例年、前日、徹夜なんて人もいるし、面白い。わたしは、スクラップブックのシリーズを出品する予定。ご期待下さい。

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 詳細は http://www.kyoto-photography-club.jp/

(註)会期18日(火)から23日(日) 12:00−20:00(最終日18:00)
京都市中京区河原町四条上ル 電話 075−221−0117