ドナウの夜景 ── 10日(月)

20:51

 雨は上がり、ゆっくりとドナウ川に移動した。この時期の中欧は日没が遅く20:30をまわる。貸し切りボートはマルキッド島対岸を出帆しドナウ川を下る。心地よい川風にあたり船上からパチリ、パチリ。自由橋を過ぎ、ルードヴィヒ美術館辺りで方向転換するころには、すかっり帳が降り、稜線に月が昇っている。綺羅びやかなブダ王宮、光の王国かと間違うほどの国会議事堂。この国のいろいろな苦労を、洗い流すほどの光の饗宴に酔いしれ、岩倉使節団報告の一説にある「いたずらに外貌を飾る」も、そうせねばならない動機があるのだと納得するのだった。

21:02 自由橋

21:25 ゲッレールトの丘

21:27 エルジェーベト橋

21:31 ブダ王宮

21:34 くさり橋

21:39 国会議事堂