9日(金) カフェ・フローリアン


 さて、大鐘楼から降りてサン・マルコ広場へ。リー・ミラーがローランド・ペンローズたちをパチリしたカフェのテラスは満席の様子。野外ステージでのクラシック生演奏が心地よさそうなんだけど、小生は店内に入ってキンピカの内装を楽しむ。
 1720年12月29日創業のカフェ・フローリアンは、ヴェネツィアに現存するカフェとして最古、トルコから持ち込まれたコーヒーのルーツがあるのですな。訪れた有名人にゲーテ、カサノヴァ、バイロンディケンズや、あのマルセル・ブルーストが挙げられる。この店が『「失われた時」と繋がっているとは、感無量。お値段はちとお高い ── しかたありませんな。トルタ(フルーツタルト)もカブチーノも美味しい、いつまで居ても追い出されないのがよろしいな。京都でいえばイノダコーヒなんだけど。


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 パンフレットを頂戴した。ネット販売にも力をいれているようで、支店展開もされている。それでも3世紀にわたって受け継がれているモットー「Andemo da Florian ! (フローリアンで会いましょう)」に敬意を払いたい。