10日(土) ウッフィッツィ美術館-1 聖母

●まず階段で三階へ上る(こちらの表記では二階)。展示室2の宗教画はサン・マルコ寺院の黄金が持ち運べるサイズになって、ここに置かれた感覚。作者の自我でなく聖書の解釈、洗練される前の遠近法の人物(神だけど)との対話は理にかなう。視覚訓練の始まりのようだ。カトリックというのはマリア信仰と聞いた。だからこそ、根強く、生き残っていると思った。

ジョット・ディ・ボンドーネ『荘厳の聖母』(1300-1305?)

正面にドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ『ルチェッライの聖母』(1308-1311)

聖チェチーリアの巨匠 ✱『六人の天使を従えた聖母子』(ca.1320) 木にテンペラ

フラ・アンジェリコ『聖母戴冠』(1434-ca.1435) 部分

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[メモ]

✱ 「聖チェチーリアの巨匠(Master of Santa Cecilia)」と呼ばれる人物は1290年〜1320年頃にフィレンツェなどで活躍したイタリア人画家。特定されていないが、ウィキによると「古代ローマのモザイク画に精通しており (略) その作風は、ジョットの自然主義的傾向への親しみを示す一方で、ジョットと並行して発展した独自の絵の具を鍛え上げた。ベルナルド・ダッディをはじめとするフィレンツェの画家たちに大きな影響を与えた」。

 このように、名が残っていない画家に惹かれる。