西亀久二はよろしいよ。


京都・便利堂 コロタイプギャラリー 中京区新町通竹屋町下ル弁財天町302

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明日(12日)が最終日となる『モダニズムへの道程---写真雑誌『白陽』に見る構成派の表現』展を拝見。大正期の雑誌に貼り付けられていた別紙コロタイプ印刷版が、額装展示されている。今回の展示で紹介されているのは、淵上白陽、津坂淳、高濱亀三郎、西亀久二、福田勝治など10作家の23点。精巧なコロタイプ印刷の魅力にひきこまれて、しばらく放心。構成的作品にはとまどう部分も多かったとはいえ、個人的には西の「どよめく空気」「幻想」「二人の男」が良かった。コロタイプ印刷とは別の問題として、ゴム印画の時代になると、どうもねと云う部分もあった。会場でいただいた出品作家略歴には西亀久二が含まれていなかったので、別の資料から簡単に引用しておきたい。(にし・きくに)は1899年に生まれ1944年に没した大阪・北堀江の材木商。写真経歴不詳とはいえ、1925年のコンテストなどで入賞、佳作などとなり、注目されていたと思われる。
 尚、最終の12日(土)13:30-15:00に写真史家・金子隆一氏のギャラリートークが予定されている。