コロナウイルス感染拡大で人の移動がストップしている。次第に消費マインドが低下し美術業界も苦境にさらされている様子。サザビーズやクリスティーズなどからのメールでは、オークションの開催日程変更やネットによる情報交換を含めた企業の対応姿勢が表明されている。防疫体制未整備のまま収束予想もつきかねて、我慢の毎日。昨日、マン・レイの版画を買い求めた事のある南仏・カンヌの画廊から以下のようなメッセージが届いた。元気をもらったのでざっと紹介したいと思う。
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今、予想出来ない危機にみまわれた日々を過ごすフランス、イタリアだけでなく、スペイン、イギリス、ドイツ、アメリカの他、世界中からおいでになる皆さんに伝えたい。
ひとつの例外も過失もなく、強くご自身を防御してください。わたしたちは、希望を持って直ぐに再会できると固く信じています。芸術はその力のひとつです!
もちろん、わたしたち一人ひとり ──すべての人が一丸となって── 重要な転換を成し遂げなければなりません。連帯と友愛の価値観によってわれわれの環境を取り戻す必要があると確信します。残念なことに、警戒心の欠如や利己主義が、往々にしてこうした価値観を忘れさせてしまいます。
本質的な自由を獲得するために戦ったいにしえの人すべてを思い浮かべてください。わたしたちには勉強し習得し旅行をし、お互いが語り合う能力があるのです。こつこつと、一歩づつ、進んでいけば成し遂げられます。
この危機の日々が白黒ならば、色彩がわたしたちの未来を変えるでしょう。わたしたちの子供たちのために未来を創造する人になろうではありませんか。
ミシェル・シャンプティエ