旧京阪電気鉄道京都西院駅(現・阪急電鉄京都線西院駅)

in『モダン建築の京都』展 2021.9.25-12.26

2020.5 旧京阪電気鉄道(現阪急電鉄京都線)西院駅 竣工: 1928(1931)年 鉄骨造 設計: 不詳。現在の阪急京都線西院駅は地下にあるが、1928年秋に催された昭和天皇即位御大典に間に合うよう地上の仮駅で開業した。島本由紀の『Kyoto Love. Kyoto』によると線路は西院止まりで「現在の西大路四条交差点の南西方の地上に木造の駅舎やホームが作られ『京都西院』駅と名乗」ったそうです。── 駐車場などがあり街路の並びに痕跡が認められる。

 その後、市内中心部に向かって線路を東進させる計画を持つも、国鉄山陰線がある為平面交差ができなく地下鉄として1931年に大宮まで延長されました。地下水がわく難工事を克服した関西で一番古い地下鉄だそうです。入り口に掲げられた「天人併其功(てんじんそのこうをあらわす)」の下部に鷲の像。扁額は1931年3月31日に西院〜大宮延長工事開通に際して新京阪の社長によって掲げたもので、「天の力と人の力が合わさってなと遂げられた」の意。

2021.12

 

[ときの忘れもの拙稿] 『小さなカタログ、見上げる建築』 『親しげなヴォーリズ建築』