初聖体拝領 1933年5月18日(木) 

17.5 × 10 cm. 4pp.

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 臨川書店で入手したメニューには1933年5月18日の日付があり、この日はフランスの祝日「キリスト昇天祭」にあたる。同地などで9歳前後の子供を対象にカトリック教徒が祝う「Première Communion(初聖体拝領)」の折の食事会メニュー。ウィキによれば家族での食事の後「子供は記念の像を捧げ、人生で初めておもちゃ以外の贈り物を受け取る」という。一般的に時計、万年筆、絵入り聖書で4月または5月に行われる。キリストの血と肉、ワインとパンを食すとか。大人になる儀式だろうか。
 上掲メニューを飾る意匠は、JHSのH字の上に十字架が乗るもので良く知られるJHS十字 (Jesus Hominum Salvator:  救いのイエス)。下段は子供の名前と思うが、「クリスチャンとクリスティーヌ」とあるので、浅学の小生には自信がない。

 会食の宴はパリ5区・モンジュ通り29番地のル・ロイヤル・モンジュ。専門外だけどメニューを掲げる、グーグルのストリートビューで同番地を確認すると、現在はレストラン ル・プチ・カーディナルがありますな、恐るべしパリ。通りを進んでセーヌに近づくと奇数番地に知人の古書店、機会があったら訪ねてみたい……


[メニュー]

前菜盛り合わせ
ノルマンディー産舌平目のフィレ
ひと口フィナンシェ
鳩のカナッペ
季節のサラダ
ボンブ・グラッセ バニラコーヒ
ゴーフル
ナチュラルチーズ
フルーツバスケット 

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ボルドー・ヴィユー 白ワイン
プリュレ ロゼワイン
ボジョレー・シュペリュール 赤ワイン
マコン ワイン
シャンパ
珈琲  ─  リキュール酒

 

ロイヤル・モンジュによるサービス 
モンジュ通り29番地 オデオン 78-50 

オレンジ色の日除が目につくル・プチ・カーディナル。モンジュ通り29番地 2022年6月 (グーグルストリートビューから引用 感謝申し上げます)