聖イジー教会 ── 6日(木)

城内を進むと2つの尖頭を持つ教会…… 正面17世紀のバロック様式赤煉瓦が美しい聖イジー教会の内部は、10世紀初頭のロマネスク様式。920年の創建後に大幅拡張や火災(1142年)改修などを経て現在の姿になったという。小さな窓から差し込む光がヴラティスラフ1世の墓(写真、右下)を含む空間を包み、清楚。天井のトラス部分はそれほど古くはないが、左右の石組みは悠久の時を伝える。剥落したフレスコ画の祭壇上部は正確な図像が確認されないため復元せず固定され、好ましい。聖ヴィート大聖堂で垂直線ばかりを求めた眼には、神を身近に感じる平行の視線は自然で好ましい。しばらく座っておりました。

『聖ウルシュラの殉教』(部分) ブルクマール 16世紀

『マリア昇天』ハインチュ 17世紀