2002.7.1-7.31 マン・レイになってしまった人

July 30, 2002

イギリスのストックポイントにある古書店からキーメル/コーン画廊のカタログが到着。12ページ程のカタログでジュリエット未亡人の献辞が入ったものをすでに所持しているのだが、今回の資料には、画廊のプライス・リストが挟み込まれているというので、急いでメールを入れた。1977年のドル換算となるのだが、キキのヌードのビンテージが一番高くて6500ドル。エレクトリシテは印刷物なので650ドル。アングルのバアイオリンは1971年のプリントなので4000ドル。わたしが一番欲しいのはリー・ミラーの美しいヌードで4500ドル。1ドル300円とすれば当時でも135万円。やはり高価で手が出なかっただろうな--------


July 29, 2002

京都市内は激しい夕立。涼しくなるかと思いつつ、短パンに履き替えて引越の準備。ほとんどの資料をほかしているので、仕事の仕方を反省。京都では夕立、三日というから、明日、明後日と続くのか。
 マルマンのスクラップブックを見付ける方法を模索。小売店に手当たり次第に電話するしかないぞと友人のアドバイス。しかし、電話番号がわからない。
 BUNKAMURAマン・レイ展が終了してから、マン・レイ狂いのサイトへ訪問者が減った様子。このところ英語ベージの資料に手を入れているので、国内の人には変化がなく面白くないのだろう。しかし、早く英文を修正しないと、コレクション・リストを見て、未掲載のもの見付けたとメールが入ったりしているので。きちんとやらねばとあせる。

July 28, 2002

暑くて死にそうになりながらギヤラリー16に出掛ける。8日まで「THE BOOK/鑑賞週間」の展覧会開催中。出品作家の中に懐かしい人がいるので気になる。本に関するアブローチ、触発された状態が興味深い。岸田良子さんの電話帖や長野五郎さんのページ化された軍手。柏原えつとむ氏の重い存在と庄司達氏の鎮魂。アーティスト・ブックとは異なる、モノのイメージ。本好きなマン・レイ狂いとしては、考える部分が大きかった。井上道子さんとの会話でリフレッシュ。
 帰りに府立図書館に立ち寄ると、徳島県立美術館の展覧会カタログ「亡命者の奇跡 アメリカに渡った芸術家たち」を発見。マン・レイ関連は8点。デュシャンピアンのK氏が貸し出しているデュシャンからガボに宛てた手紙が紹介されている。いずれ入手せねばならぬ一冊となった。
 日曜日なので文具店も休んでいる。マルマンのスクラップ・ブックの在庫確認が出来ない。8月の後半には、土曜日の出勤をやめ、文具店探索に大阪へ行く準備をする。


July 25, 2002

明日は給料日、今月もなんとか生き延びた。会社のクーラーが壊れているので、5時以降は短パンに履き替えて仕事。
 さて、今、気になっている話題。何時も、マルマンのスクラップブックを取り寄せてもらっている文具店から返事が入った。メーカーの担当者を通じて納品した問屋も含め探したが在庫は無いとの事。河原町の文具店にサイズが異なるものが一冊だけあったが、京都ではもともとこのスクラップ・ブックを店頭で見たことはなかった。東京の友人に探索を依頼。見付かりますように !!!


July 24, 2002

サンタモニカを18日に出た郵便が本日届いた。アメリカのものはシステムがかっちりしているので安心して受取ることが出来る。資料は6点で、その内、ロサンジェルスの版元であるGEMINI GELのエデション案内が一番面白い。1967年のものでレイヨグラムのイメージをリトグラフセリグラフにおこしたもの。125限定のリトが95ドル。40限定のセリグラフが175ドルと示されている。当時、高価でパスした記憶がある。5枚のカードが、手の切り抜きでデザインされたカバーに入っていて、手フェチのわたしは、ニコニしている。
 書店はポール・ストランド、アンドレ・ケルテス、マン・レイの三人による「貴重な印画と珍しい主題等」と題したのゲッテイ・ミュージアム1987年の展覧会リーフレットをおまけとして追加してくれた---感謝。


July 21, 2002

昨日、マン・レイ・トラストのローラ女子よりメールが届いた。返事の英文を考えていたら夜中の2時になってしまった。試験勉強中の長女とお付き合い。そろそろ、サンタモニカの古書店に注文したカタログが到着しそうなので、そわそわ。店のオーナーが私のホームページを見てくれた結果、在庫のマン・レイ資料を提供してくれる事になったのである。
 勤務先の引越が8月2-4日となった。土曜日に続いて昼からも出社して引越の準備をした。短パンに履き替え、机の周りを手当たり次第に整理しゴミに出す。この中に入社以来付けているノートが50冊程あり処分するか迷った。老後の「自伝」執筆に備えた基本資料。おぼろげな記憶が具体的に甦るノート。平均すれば1年1冊だが、昨年の秋からの8冊は貴重なドキメント。これを読み返しながら執筆する自分を想像する。でも引用する部分はわずかだろう。

July 17, 2002

出勤時間帯に豪雨。会社まで20分歩いたら下着までグズグズになってまいった。出社したら小降りになりやがて雨はあがった。この20分だけの豪雨。風邪をひきそうなので着替えに家に戻った。祇園祭りの山鉾巡行も大変だったろうと推測。ビニール越しに織物を見るのは残念。今年は宵山も巡行も行けなかった。来年は見物に出掛けたい。
 30年以上愛用しているマルマンのスクラップ・ブックNo.579が2000年に全色廃番になっていたことが、メーカーに問い合わせて判明。なんとか、後20年分の50冊程を確保しなければ----


July 13, 2002

昨夜、中島誠之助氏が出演している深夜のテレビ番組(「ナンボ」関西テレビ 1:00-1:55)を見ていたら、美術品の値段を当てるコーナーがあり、マン・レイの写真、長谷川潔のメゾチント、竹久夢二の版画の3種が並べられ、「この中に250万円の品物があるが、それはどれか」と当てさせる。ゲストの水野晴郎氏はメゾチントを選んだが、200万円でハズレ。「マン・レイのオリジナル写真は10枚ほどしかないから高いのです」と中島氏は250万円でマン・レイ作品を紹介していた。この作品は「モード/帽子」と云い「なごみ」1997年1月号で氏のコレクションとして紹介されている。

July 11, 2002

祇園祭りの鉾立てが始まった。昔、長刀鉾の曳初めに参加して四条通りに出た事があったが、今は忙しくて横目で通りすぎる。今日、銀行へ行くのに菊水鉾の町内を通ったら、鉾を組立てている最中で、荒縄の美しさに見とれていたら、アスファルト舗装に鉾の柱部分が置かれる4箇所部分に石が埋め込まれているのに気がついた。いつも通る路なのに祭りならではの発見と感激。

 

July 10, 2002

今日は一日プログラマーをしていた。会社の基幹システムは20年以上前から使っているIBMのマシンで、言語はRPG400。会社にはシステム・エンジニアとして入社したので、実務を離れて10年以上経っているのにどことなく身体が反応する。プログラムを扱うのは面白い。


July 9, 2002

台風6号が近づいているので、8時過ぎに会社を出たら、その時が一番雨がきつくてずぶ濡れになってしまった。帰宅したらアメリカの古書店に注文していたカタログが到着。雨の降る前だつたので無事---ひと安心。郵便物が濡れることと不在で折られてポストに入れられることが、一番の関心事。紙製品は水分が大敵なので気をつかう。サンタモニカの古書店で見つかった1963年のマン・レイ個展の素晴らしいカタログについては、コレクションのページで近日中に紹介しますので、ご期待下さい。


July 8, 2002

室町蛸薬師下ルに「京都芸術センター」がある。最近、ここの図書室が充実してきたので利用している。楠本亜紀氏の「逃げ去るイメージ アンリ・カルティエ=ブレッソン」(スカイドア2001年2月21日刊)を読んでいたら、興味深いブレッソンの言葉が引用されていた。
「私は1926年から27年頃のまだ若かりしとき、ブルトンの概念に影響を与えられた。シュルレアリスムの絵画にではない。私は「プラス・ブランシュのカフェ」での会合に定期的に出席したが、グループの仲間には入らなかった。私がとても気に入ったのは、ブルトンによるシュルレアリスムの概念、つまりほとばしり出るものとの直感の役割、そしてとりわけ反逆の姿勢についてである」(P.46)
 マン・レイブレッソンから、デュシャンと二人で写っているスナップ写真を貰って喜んでいた事があるが、二人の接点を改めて知った。


July 7, 2002

大阪OMMでの古書市に出掛けたかったが、家の用事をしたりして断念。土曜出勤をしなくても仕事が回転するようにならないと難しいだろう、秋まで頑張ればなんとかなるかと自分を慰める。京都の室町では町内に今年の巡行順が貼りだされていて、祇園祭りに入ったの感を受ける。