ガレリア・ヴィットーリアのマン・レイ展

アドリア海に面したイタリアの町チェルヴィアから8日間で航空便が届いた(これは早い)。未収集のマン・レイ・カタログであるだけに嬉しい。

22.5 × 22.9 cm PP.40


最晩年のマン・レイが物体と影に関するデッサンの仕事をしていたのは、あまり知られていない。今日、入手したカタログはローマのガレリア・ヴィットーリアで1975年10月に開かれた時のもので、31点の大判デッサンが収録されている。白い厚手の表紙上部左端に小さい活字でMan Rayと入れただけのシンプルさ、トレーシング・ペーパーの上部に小さく画廊の名前、扉の表記も「31 Diesegni Inediti dal 1971 al 1975 di Man Ray」と中央に小さく印字。でも、この手作り感がわたしには、堪えられない。フランスの粋とも違った大らかさ、シュワルツやアンセルミノやマルコニーといった大画廊だけではなく、小さな画廊で1970年代前半にイタリアで開催されたマン・レイの展覧会カタログの楽しい事といったらない。イタリア人気質とマン・レイの相性が良いのだろうか。コレクション・カードに記入し送ってくれたザットーニ氏に到着のメールを送らねば--- 今週末はマン・レイの命日だ。