彦坂尚嘉3つのイベント

 ギャラリー16の坂上しのぶさんが、同画廊で3月に開催された展覧会を記念した小冊子「彦坂尚嘉3つのイベント」を送って下さった。彼女の熱いインタビューで、彦坂氏の仕事が臨場感を持って的確に浮かびあがる。わたしが京都に来る前のイベントなので、直接拝見していないが、時代の雰囲気、当時かわした友人達とのうわさ話を、拝読しながら思い出している。

 彼女のあとがきの中に「垂直の海」という展示作品について、

「作品が図面複写に使う青焼きプリントという、保存性の弱い材料であったにも関わらず、三十五年の時を超えて今回の展示が成立しのは、配慮された保存によるものが大きいのですが、それは「消費される美術」といった東京中心の美術の風潮に対する、京都の意地であると言いたい。」と書いている。

 わたしは、ドキリとした。有難う。