金井杜道写真展 阿修羅




午前中は銀紙書房の職人仕事(糸かがり、残り10冊となった)。夕方、四条寺町に出でデシカメ・ブリントの注文。待つ間に三密堂書店を覗き、安部栄四郎の「紙漉き七十年」(1980年)を求める。山本悍右のシュルレアリスム詩誌「夜の噴水」は、氏の雁皮紙に刷られたものなので、気になっていた訳。---箱入りのしっかりした本なのだが、裏表紙裏面に三密堂の値札がべっとり糊付けされている。万引き対策と思うが、本が傷んでしまうので、いただけない。なんとかならないかな。大学堂書店、メディアショップ、京阪書房、キクオ書店と回遊した後、三条通りを西に歩き富小路を上がって、GALERIE H2Oで開催中の金井杜道氏の写真展「阿修羅」を拝見する。先日、東京で対面したが京都の地では、また異なる魅力を発揮する。会場はお洒落な京都モダン、茶室もあり、小さな告知板とのれんが通りに出ているだけで、路地を入る隠れ家的雰囲気のせいによるのかな。レセプション参加の人々の後方で八部衆が微笑んでいる。阿修羅像の系統が続いていたら日本の仏様たちも、エロティックになっていただろうねとは、参加者の会話。撮影の様子などを金井さんに伺い、興味深い。脱活乾漆造故の体感は、生きているようだ。同像は福岡展の最中と思うが興福寺に戻られたら、訪ねてみたい。調査中の京都の詩人についての情報をいただいたりで、有り難い時間となった。その後、御池通りのアイリッシュバーTaraへ移動し、Nさんの面白い話をお聞きする。エジプト、パリ、ニューヨーク、いや、博物館や学者達の事、すごいお人だ。

阿修羅 金井杜道 会場 GALERIE H2O 会期 5月14日-24日 12:00-19:00(最終日17:00) http://www.eaudesign.com/h2o/