ユージン・スミス『ピッツバーグ』

f:id:manrayist:20211007215323j:plain

1959 PHOTOGRAPHY ANNUAL 28 × 21.6 cm pp.242

---

 

 ジョニー・デップが製作/主演した映画『MINAMATA―ミナマター』で再び注目されている写真家のユージン・スミス(1918-1978)。60年代後半から写真表現に開眼した小生にとって、気になるグラフジャーナリスムの写真家なのだが『水俣』に関する写真集などが、今は手許にない。それで、35頁にわたって一挙に彼の『ピッツバーグ』を掲載した1959年の写真年間の頁を捲っている。『現代写真の名作研究』(1970年)で著者の吉村伸哉は「スミスの写したピッツバーグは、なぜか全体に暗く澱み、そこを行きかう人たちは、小市民的な日常性のなかに沈みきっているように思える」と感想を述べ、広角レンズの流行に決定的な役割をはたした写真家は、「編集的歪曲に厳重に抗議しつづけてきたガンコな芸術家」なんだと紹介した。

 写真集より、雑誌などの表現、わたしは好きなのであります。

 

f:id:manrayist:20211006165556j:plain

f:id:manrayist:20211006165607j:plain