これ、幾らするの?

4月1日 ー2
夕方、ブックスヘリングでの稀覯写真集鑑賞会に参加。

WOMEN ARE BEAUTIFUL by Garry Winogrand, Light Gallery, 1975

若い時には、ウィノグランド(1928-1984)の写真集の良さが判らなかった。改めて拝見すると時代の雰囲気が伝わってくる。彼はロバート・フランクウィリアム・クラインに影響を受けた、コンポラ写真の中心作家。こうしたスタイルが形骸化され今の軽「私写真」に繋がっているのだろうと思う。それにしても、本作に写し取られた女性たち、ウーマンリブ時代の解放された「乳首」に魅了される。

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生きている廣島 中島健蔵(代表)著 木村伊兵衛他写真 廣島観光協会1949.5.10発行

被爆2年後の広島の状況を残した写真群で撮影は木村伊兵衛、菊池俊吉、大木実、ASANO TAKASHIの4名。単書でないため木村の仕事としてはあまり知られていないが、スナップの名手が広島の現実を撮っていた事実に胸が熱い。2010年に木村伊兵衛がどのカットを撮影したかを特定できる資料が広島県立の文書館と図書館で発見され、ネットで公開されている。 → http://www.hplibra.pref.hiroshima.jp/collection/photo/

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 その後、出席者3名で「洛旬万菜・こしの」に移動して懇親会。本会を主催されたコレクター氏は吉村伸哉の『現代写真の名作研究』やジャン・シャコフスキーの『鏡と窓』展で言及された写真集をベースに収集を続け、近年では「若い女性の勧める」写真に触手を広げられている様子。新しい発見が面白いとの事。氏は木村伊兵衛の写真集『パリ』(のら社)を6冊も持っているというのだから、凡人には理解できません。話を聞きながらお酒ばかりを呑んでいました。