北山善夫展 at ギャラリー16

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KITAYAMA Yoshio at galerie 16, Kyoto
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 三条通白川橋上ルのギャラリー16で北山善夫さんが「新作・立体ドローイング」展を開催されている。展示は11月27日迄(月休み)。1980年代の画廊が寺町にあった頃に、爽やかな風が吹く竹や木の枝、和紙の色彩に衝撃を受けたのを思い出しつつ、小生、40年ぶりの新作群に、強靭な作者の哲学をさらに感じたのであります。立体であって立体でない…… 氏のデビューに強く関わった画廊主の井上道子さんは、1981年の個展から注目され世界中を動き回った10年あまりの氏を「対応のすさまじさの中に身を置き、よくやり切ったと思う」と回想されている。立体を離れ絵画の「『意味』を具象で表わした」(北山)やり方の後、初期の立体に再び挑戦され、
氏が「導き出した価値観の中で溶解した」ドローイングを立体的に感じさせていただいた。

 会場では作品『情動する』がちょっと異質で、生命が重力を抜けだす様子が、わかって、楽しい。北山善夫さんとは、小生、いろいろな場所で、ひょいっと出会う、不思議な引力が働いているのである。感謝したい。

 

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『変形の問題』

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左から『言葉の論理』『新しい立場』

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左から『始まりの形』『連鎖の形態』『重要性の階層』『情動する』『一つの合理性』