三菱銀行京都支店(現・三菱UFJ銀行京都支店他)

in『モダン建築の京都』展 2021.9.25-12.26

f:id:manrayist:20220121225115j:plain2021.12 三菱銀行京都支店(現・三菱UFJ銀行京都支店他) 竣工: 1925年 鉄筋コンクリート造地上5階建 外装は近世後興式4階建(一部地階付) 設計: 櫻井小太郎 施工: 竹中工務店。櫻井は1870年の生まれで、ウィキによるとロンドンの建築事務所で2年間実務修習を受け、1892年王立英国建築家協会会員となる。帰国後は海軍技師、退官したのち三菱合資会社地所部に入り、技師長として丸の内ビジネス街建設に携わった。1953年没、享年83。
 本作について、構内解設パネルに「交差点の隅切りを生かし建物コーナー部を正面としたデザインで、正面の2本のオーダー柱や深いコーニスなどによる古典的な重厚さ・威厳の表現と、装飾を極力簡略化した近代的表現を調和させた建物」とある。コーニスとは「洋風建物の外壁上端,屋根庇の下,天井と壁の境などに置かれる水平の細長い突出部」(コトバンク引用)のこと。尚、本作は展覧会のカタログに立項されていない。

 小生、現役時代の取引銀行だった関係で、よくお邪魔をしておりました。ロビーでの展覧会ポスターのお手伝いをしたこともありましたな…… 日本建築学会が1998年に保存要望書を提出したが、取り壊され、現在は正面外装材を残すファサード保存で往時を偲ぶのみである。

 

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2021.11

[ときの忘れもの拙稿] 『小さなカタログ、見上げる建築』 『親しげなヴォーリズ建築』