『マン・レイ帰国』展 at ベルクグリューン画廊


マン・レイ』展案内状 11.5 × 21.8 cm

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 ベルクグリューン画廊のオリジナル版画で飾られたカタログについては、すでに触れたが、上掲のパピヨン(蝶のようにヒラヒラと舞うエフェメラをフランスでは「パピヨン」と呼ぶ)なども洒落ていて憧れた。小窓から覗く「マン・レイ」のタイポグラフィを開くと、グアッシュ、写真、チェスなどを1951年6月1日から16日まで展示したのが分かる。初日の夜5時から9時までがオープニング、「誘われたから、出掛けなくちゃ」夜も明るい良い季節のパリですな。

 ドイツ軍のパリ侵攻によるユダヤ人迫害の恐れから母国に逃れたマン・レイの帰国を祝しての催しだったようである。 

● 追記 3月14日に林哲夫氏がブログ「daily-sumus3」で、展覧会開催の経緯や会場で「チェス・パフォーマンス」に興じるトリスタン・ツァラマン・レイについて、『最高の顧客は私自身』(河出書房新社、2001年)からの引用を交え、紹介されている。→ 

https://sumus2018.exblog.jp/30271020/