「世界・今日の美術展」のカタログ


午後から奈良で仕事。5時を過ぎ、フリーになってカメラ片手に街をブラブラ。イオニア式列柱4本を並べ細部に装飾を施している県内最大の金融機関、南都銀行本店をパチリ、大正15年建築で設計者は長野宇平治との事(登録有形文化財)。もちいどの通りを下って智林堂書店や朝倉文庫をチェック。良い本が並んでいるな、住宅事情で購入出来ない身には罪な棚だ。ブルーになりながら、ならまち大通り手前の十月書林で黒っぽい本棚を眼で追う。店内を回ると美術書コーナーに「世界・今日の美術展」のカタログ。1956年に朝日新聞社が主催した展覧会でテキスト執筆は瀧口修造氏、そこに「写真家として有名なマン・レイは最近アメリカから再びフランスに渡り、珍しく油絵を送ってきた。」とある。図版(50)で紹介された「肉迫」は未見だった。驚きですね---弊著「マン・レイ展のエフェメラ」に追加できる資料ではないか、嬉しいね。気分よく上街道を歩き、猿沢池で亀にカメラを向け、三条通りを越えて、南円堂から興福寺の国宝・五重塔をさらにブラブラ。西日に照らされた木造建築が綺麗に輝いている。京都に戻る急行は一時間に一本、缶ビールを飲みつつ帰宅。