C62重連 急行『ニセコ』牽引


函館本線 C62重連 急行『ニセコ』1969年
梅小路蒸気機関車館に展示されている車両で、特に愛着を持つのは北海道まで撮影に出掛けたC62形2号機である。高校3年生の夏休みにユースホステルに泊まりながら函館本線で、カメラを構えたのを懐かしく思い出す。稜線の先に煙りが立ちのぼり、汽笛が聞こえ、次第にC62が近づいてくる興奮は、撮ったものにしか判らないと思う。

 梅小路蒸気機関車館が開館して、C622に会いに行った。動態保存ではあるが、余生をおくっている雰囲気で、北海道での雄姿を想像するのは難しく悲しい気分となった。それから、何年経ったのだろうか、幼い友人と歩きながら、黒光りする蒸気機関車のボイラーや足回り、東海道線を特急「つばめ」を牽引した時代を感じ、過ぎ去ったわたしの青春を重ね、涙してしまった(単純だね)。

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 梅小路には1号機と2号機が保管されている。ともに1948年日立製作所の製造。1号機は広島、宮原に所属して走行208万キロ、2号機は糸崎、小樽の所属で走行259万キロ。どちらも、ほれぼれとするほど美しい。