「水差しを持つ女」フェルメール


琵琶湖疎水

京都市美術館工事 埋蔵文化財調査

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東山仁王門で降り、京都市美術館に向かうと朝早い時間だったので、疎水端にはしらさぎの姿、紅葉もそろそろ始まる様子。今日は、仕事がお休みで、10月24日から始まっている『フェルメールレンブラント 世界劇場の女性』展を拝見する。

 展覧会は(レンブラントをのぞくとして)フェルメール以外に優品がなく、タイトルと実展示との間に落差のある企画展だと思った。それでも関心を持ったのは、ピーテル・ファン・ラールの『イノシシ狩り』(1640-42頃)だろうか、イタリア的風景が象徴する陽光の魅力、青い空への憧れは、眼に心地良い訳。同行した家人はイサーク・リュティックハイスの『女性の肖像(エリザ゛ス。ファン・ドッペン)』(1965年)とフェルディナント・ボルの『アリア・レイの肖像』の類縁に興味をもって(指輪の形状のようだったけど)鑑賞していた。わたしの方は、ヤン・ステーン『恋の病』(1660年頃)の構図が、撮る写真に似ているなと感じた。今日の会場は人が少なく、ゆっくりフェルメールを観る事ができたので良かったけど、彼の光、小市民的だよね。写真が発明される前の17世紀オランダ絵画の中に位置づけると、これが良かったのかな。フェルメール・ファンに叱られそう。