お年玉のような『洪水』第17号


『洪水』第17号 25.7×18.2cm, PP.112 定価1,000円(+税)

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詩と音楽のための雑誌『洪水』第17号(洪水企画/草場書房)が1月1日付で発行された。同誌は毎号興味深い特集を組まれている。さっそく、わたしの関心領域である小特集2の「ジャズへ一歩」から読み始めた。「就職して給料をいただくようになると」(60頁)と書く、古くからの知人、萩原健次郎を蝶類図鑑やコットン・クラブ、レディ・デー、ろくでなしなど、いろんなお店で見かけたったけ、「ジャズ失恋記」を拝読しながら、暗い( ?)70年代を思い出してしまった。『VOU』繋がりから『gui』を読んでいたので、奥成達さんが「生きている」四釜裕子さんのエッセイが興味深いし、編集人である池田康さんの鋭い指摘にもうなった。今年はジャズを聴き直す年になりそうである。今号で終わる馬場駿吉さんの「方寸のポテンシャル」は残念だけど、空閑俊憲さんの新連載「瀧口修造の温もり」は、人間・瀧口修造にせまっていくようで、わくわくしながら次号への期待を膨らませた。池田さんのブログも面白い → http://kozui.sblo.jp/