マン・レイ忌 第40回

パリと京都との時差は▲8時間だから、マン・レイが18日の昼近くに亡くなったとすると、日本では夜の8時ぐらい、評伝『マン・レイ』(草思社、1993年)の著者ニール・ボルドウインの記述に「ジュリエットが目をさますと、夫は呼吸困難におちいっていた。彼女は夫を抱きかかえ、少しでも楽になるように手をつくした。しかし、昼近くになって、マン・レイは四半世紀を過ごしたアトリエで息をひきとった。」(鈴木主税訳・319頁)とある。今年は没後40年にあたるので、様々なところで展覧会や講演などの催しが開かれていると思われる。12月16日までを会期として京都工芸繊維大学美術工芸資料館でポスターを展示する『Reflected IMAGES OF MAN RAY IN POSTERS』も、関連する企画といえるかもしれない。会場に掛けられたポスターに光が差し込む光景は、教会で目にした記憶に繋がって、おもわず手を合わせた。「最後に笑う人」、貴方が望むような展覧会になっているでしょうかと、わたしは問いかける。---- 昨日、展覧会小冊子のPDF校正が入ったので、出力してダミーを作った。美馬智さんのアイデアが随所に仕掛けられ、素晴らしい仕上がりが期待できる一品。完成は12月に入ってからとの事だけど、海外の友人、知人へのクリスマス・プレゼントには最適、納品が待ちどおしい。


第2展示室 チューリッヒ美術館(スイス) 1988年

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京都工芸繊維大学 学食オルタス前からパチリ