2点とも、不落札


from google map: CHRISTIE’S NEW YORK 20 Rockefeller Center Plaza

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先日から注目していたクリステイーズのオークションは、日本時間で昨夜11時スタート(時差▲13なので、現地、10日10時)。ライブで確認ともいかないので、今朝、7時前にネットを開いてみた。予価表示のままだったので、結果はあがってないのかと思ったところ、どうでしょう---Lot 102、103ともに不落札ではありませんか。それで、急いでLot 154の『願い』とLot 155の『電気』を確認したところ、前者は131,250ドル(邦貨1,493万円)、後者は43,750ドル(邦貨:498万円)の表示。この2点には買い手がついていました。鳴り物入りの今回のセール、総額3,321,500ドル(邦貨3億7,785万円)の結果で、落札率は76%(全111アイテム)だったようである。ざっと見たところ、高額値を付けたのはLot 190(672,500ドル): ピータ・ビアードが1968年にケニアで撮ったチーターの赤ちゃん二匹、ゼラチンシルバーの写真下部にコラージュ、水彩などでの楽園風書き込み、現代美術の領域に入りそう。Lot 136(336,500ドル): アーヴィング・ペンの赤いポピー(1968年)。 Lot 131 (200,000ドル): アーヴィング・ペンが撮ったマイルス・デビスの手のアップ(1986年) Lot 140(168,750ドル): ロバート・メイプルソープが国旗を撮った珍しいスタイルの写真(1987年)。 Lot 186(150,000ドル): 杉本博司定番スタイルの北大西洋(1996年)。この後の6番目にマン・レイの『願い』が入っている。杉本が予価の5倍程度と健闘。戦前のヴインテージものが不人気であるのは、時代がズレてしまった現れとも思う。このセールのレポートを読んでみなければ判らないが、トリスタン・ツァラ旧蔵のレイヨグラフは予価を高く設定しすぎたのだろうか? 写真の人気は一般的に、イメージの魅力とそれまでの露出度合い(雑誌、書籍、展覧会など)に左右されると云う。『願い』が後焼きであるにも関わらず高くなったのは、エロティックな要素であるし、レイヨグラフの方は、露出が少ない結果であろう。現物をみていないので、なんとも言えないが、レイヨグラフの場合は、当時の複写プリントもあるので難しい。
 クリステイーズのヴィデオを見て楽しんでいたのだけど、この結果、マン・レイの時代は終わったのかしら---

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from: Important photographs from MoMA's illustrious exhibition history