木水千里著『マン・レイ 軽さの方程式』 定価4500円+消費税 2018.6.30発行 ハードカバー 21.7 x 15.3 cm. pp.384
-
- -
日本でのマン・レイ研究・第一人者である木水千里さんが、三元社から『マン・レイ 軽さの方程式』を上梓された。先程、拙宅に届いたので、興奮のままブログとFBにアップした。彼女のアプローチは、ご自身が書かれているように「作品分析というよりは、マン・レイの言説や作品を取り巻く言説空間を解明することに比重を置いた」もので、いつも、その着眼の鋭さに驚かされてきた。これから、楽しく拝読させてもらおうと思うが、取り急ぎ、論旨の構成などを知ってもらいたく、目次の内容を三元社のサイトから転記しておきたい。
-
- -
[目次]
序論 7
1 部 マン・レイの非芸術的活動 15
1 章 モード写真 ――境界の芸術家 16
2 章 ポートレート写真 ――芸術界への参入のための戦略 48
2 部 シュルレアリストとしてのマン・レイ受容 77
1 章 シュルレアリストの写真理解 78
2 章 写真キャプションとしてのシュルレアリスム 107
3 部 芸術の価値基準 ――フランス・ドイツ・アメリカのモダニズムとポストモダニズム 131
1 章 一九二〇・三〇年代のマン・レイの写真についての記事を通してみるフランス型モダニズム 132
2 章 マン・レイのレイヨグラフとモホリ=ナジのフォトグラムの比較から考察するドイツにおけるモダニズム 154
3 章 一九七〇年代以降のマン・レイの再評価からみるアメリカ型モダニズムとポストモダニズム 174
4 部 マン・レイにおける芸術の価値基準 193
1 章 永続する作品 ――映画作品とモード写真をやめた理由 194
2 章 一九六〇年代の作品を永続させる方法 ――一九六六年の大回顧展にみる歴史化の拒否 216
3 章 一九七〇年代の作品を永続させる方法 ――晩年のレプリカ制作と「アルファベット」三部作 248
5 部 結論 美術史におけるマン・レイの位置づけ ――抽象と具象のトランス・アトランティック 291
あとがき 323
註 1
参考文献 39
引用図版出典 54c