『デュシャンの世界』展 at ソウル現代美術館

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デュシャンの世界』展 ソウル現代美術館 2018年12月22日 ─ 2019年4月7日 美術館のサイトから

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ソウル現代美術館 美術館のサイトから

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ソウル現代美術館『デュシャンの世界』展 美術館のFBから

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本日、ときの忘れもの のサイトに『ニューヨークの贈り物』と題してデュシャンの研究者で学芸員、画商のフランシス・ナウマン氏との交流について拙稿をアップしていただいた。氏の「デュシャン・ピアン」のスタートとなった『自転車の車輪』(1913)と左腕に彫り込んだデュシャンのオブジェ『瓶乾燥器』(1914)の画像をここにあげるのでイメージを膨らませていただきたい。これらはパリの百貨店で買い求めニューヨークへ旅立つ折に置いていったと云い、妹シュザンヌへの手紙には「既成の彫刻として買っておいた」と記している。(『デュシャン 人と作品』フイラデルフィア美術館刊、55-56頁)

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『「271」って何んなのよ』 京都国立近代美術館 2017年4月19日 ─ 6月11日 筆者撮影: 5月18日 16:01

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 左から『自転車の車輪』『瓶乾燥器』『折れた腕の前に』『罠』。拙稿を説明しすぎるのは戦略的に良くないのだが、先に引用した美術館の本には「デュシャンが床に固定したコート掛けもある。それが『罠』(Trébuchet)と名付けられたのは、二重の意味での視覚性を獲得する語呂合わせによるものである。すなわち、このオブジェはアトリエを歩く人には物理的な意味で足を引っ掛ける罠となり、同時に「トレビュシェ」はチェス・プレイヤーが対戦相手を不利なポジションに陥れるために用いる戦略でもある」(58-59)とある。この写真を限定2部の銀紙書房本『折れた足首の前で』に用いた。見事に予言的な写真だった、なんて出来すぎですな。