『眠り姫物語』刊行のお知らせ。

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石原輝雄著 『眠り姫物語』 銀紙書房刊 2019.8.27

限定25部  サイズ 21 x 14.8 cm、240頁 限定番号・サイン入り カラー図版22頁(作品、エフェメラなど収録11点を表・裏で紹介、原則実寸) 書容設計・印刷・造本: 著者(パピヨンかがりによる手製本)   本文: Aプラン・アイボリーホワイト 47.50kg 表紙: ケンラン・モスグレー 265kg 表紙カバー: キュリアスIRパール 103kg 印刷: エプソン PX-049A

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 銀紙書房ファンの皆様、たいへんお待たせ致しました。予告から2年近く経ってしまったかと思いますが、やっと『眠り姫物語』全25冊の配本準備が整いました。

 今回の装幀は、腰巻きで人目を引く意匠を排し、控えめなイギリス古典の雰囲気としました。眠っている人を起こすのは、本書を手にされた王子様(王女様)の専任事項、決して「Sleeping Beauty」はエロティックな映画からの引用ではありません。素直な童話からのアプローチです(本当かな)。

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マン・レイ油彩『肖像』(1952)

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 「物語」と冠したのは、リー・ミラー、メレット・オッペンハイム、ジュリエット・マン・レイと云う三人の美しい女性にマン・レイとの交流を語ってもらったためですが、パリでの暗室の様子や撮影のエピソード、ハリウッドでの生活、マン・レイへの愛情と友情など興味深い話題が満載されています。もともとの計画は、サザビーズオリンピア(ロンドン)で落札したマン・レイの油彩『肖像』に捧げるオマージュ本、作品への感動と感謝を「油彩論」で示したいと準備。しかし、入手から10年以上が経過する間に、「論」から離れて油彩を描いた当時のマン・レイの心境やモデルとなったジュリエット夫人に焦点を絞って紹介する本になりました。---マン・レイ自身が創造について語っているのに、的はずれな「論」を展開するのに意味があるかと悩んだ訳です。

 

 ここでは、マン・レイの発言の他、筆者夫婦とジュリエット未亡人との交流、油彩論を含め、挿図として写真や展覧会の案内状、絵葉書などを原寸で表・裏再現し、臨場感を演出しております。筆者の翻訳ノートからの転記、楽しい10年間のおすそ分け本、どうぞ、ご期待ください。

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ロンドンで投函した絵葉書裏面を紹介する頁 

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配本

 本書にご興味がお有りの方には、実費負担にてお送りしたいと思いますので、わたしのメールまたは、本ブログのコメント欄、あるいは、facebookのMessengerなどでご連絡ください。折返し詳細について説明させていただきます。

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お礼申し上げます。(8月27日 10時48分)

 本ブログで刊行をお知らせした6日後、改めてfacebookでお知らせしたところ、1時間半で、準備しました全冊が手許を離れることとなりました。本当にありがとうございます。皆様の温かいご支援のおかげです。

 話題を変えますが、情報のトレンドがブログからfacebookに移行した現実を、改めて実感しました。「写真+言葉」のスタイルが、「写真」だけになったのですね。小生のブログも「言葉」が減ってきているので、致し方ないのでしょうかね。この後も銀紙書房では、マン・レイに関する面白い本を中心に、いろいろな企画を実現していきたいと思っており、すでに作業に入っている企画もあります。どうか、よろしくお願いいたします。