『マン・レイとシュルレアリスム』at クリスティーズ・パリ

トレイヤール夫妻「マン・レイ コレクション」全188点 セール: 2021年3月2日14時〜(日本時間22時〜)

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オークションの内覧会は、売り物が並ぶので生前のマン・レイ個展を拝見するようで興奮する(買えるかもしれない)。技術が進歩し京都に居ながらパリの会場へ、バーチャルといえども気楽に訪問できるのは驚き。クリステイーズが提供するシステムは、会場内を気ままに進み◎印にポイントを合わせると、その場所に立って360度の視覚を与えてくれる。作品への接近もクリックすれば可能で、作品につながる◎印から、作品の詳細、入札予想価格などを確認できる。これは、すぐれもの。--- 上にサイトを貼っています。

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 内覧会は2月25日から3月2日(2月28日除)の各日10時〜18時、最終日10時〜14時に開かれた。以下の画像3点は、クリステイーズ・サイトから引用。

 

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 今回のオークションは、1960年代からマン・レイの助手をつとめたリュシアン・トイレヤール(1936-2004)の遺品売立、氏は「マン・レイ友の会」を組織し写真作品の証明や流通に貢献、生前にはオブジェの再制作や版画の監修を手伝った。そのため全188点の出品作はマン・レイとの個人的な交流につながるものも多く、ファンの興味をひくものが多い。トレイヤール氏とは小生も面識があり、生前、お世話になったので懐かしく小品にビットしたが、あえなく玉砕。その一方で作品の信憑性と所有権にまつわるスキャンダルがマスコミで大きく取り上げられている。この辺りについては、銀紙書房本として、いずれ報告したい。

 どのロットも予想価格を大きく越えた。パリの事情通の話ではコロナ・バブルとの説明。最高落札価格となったのはメレット・オッペンハイムがモデルをしたコンタクト・プリント(12×9cm)9枚組で312,500ユーロ(邦貨換算およそ4,100万円)、セールの総額は7億8千万円だった。

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パリ8区、マグテイニョン通9番地のクリステイーズ・パリ グーグル・マップから引用