輪違屋(わちがいや)

島原の置屋輪違屋さんを見学(5年ぶりの一般公開、24日(日)迄)。創業1688年の置屋・養花楼から1872年にお茶屋兼業となったお店、現在の建物は1857年再建、京都市の指定文化財。二階の「傘の間」と「紅葉の間」の意匠が素晴らしいが、パチリ不可。一階はOKなので紹介したい。

 

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[一階西庭(中庭)]

「飛島川 淵は瀬となる世なりとも 思ひそめてむ 人は忘れじ」吉野太夫

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 頂いた解説に「伊藤博文と馴染みを重ね、『維新の名花』と言われた桜木太夫輪違屋の抱えであった」そうな。

[座敷奥 東庭] 六角燈籠、織部燈籠

[一階主の間 屏風]「婦人は色を好み、値を選ばず、安値に身を売る十六年。年あけ年ふさぎ、いまだこの里をはなれず。これ蹉跌白髪の天」「陽台雲あたたかく別に郷を開く、媚紛嬌脂麗粧に戦う十字街道、八文字穏やかに蓮歩をうつし風香に下る」新選組近藤勇

 輪違屋は坊城通りに面し、北の壬生には八木邸、前川邸、新徳寺も左右に面する。残念ながら現在の通りは京産大・中高の校舎で途切れているが、往時の往来を想像するのは楽しい、局長、副長、皆さん遊んだのかしら。

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 二階の階段部分にギヤマンの鏡玉が下がっている、お客さんが重ならないよう確認する知恵だとか、建物には階段が五ヶ所あると聞きました(すごい)。輪違屋さんは太夫、芸妓を抱え現在も営業を続ける「置屋」、一見さんお断りだそうですが、チャンスはないかしら。