エフェメラの楽しみ方 自宅宛葉書

撮影: 村中修

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 トークセッションのスライドでは、最初にアテネ画廊で頂戴した『マン・レイ カラーエッチング』展の案内状を映してもらった。小生が展覧会のエフェメラから同時代に生きている臨場感を味わい、マン・レイにのめり込んだ原点。1975年6月時点で作者は存命だったんです。年末にはファンレターを出しましたね。

 
 それから、案内状を熱心に探した訳ですが、当時(1970年代後半)は明示されて市場に出る事はなく、偶然の出会いに期待する状況でした。山本悍右の詩友の一人、VOUの鳥居昌三氏から「貴方だったら持っているだろうけど、もしもの事があるから」と、日本で最初のマン・レイ個展の案内状を頂戴したのは文化村でマン・レイ展(1991年)があった頃だったか、黄色い表紙のカタログに臨場感あふれる消印入の案内状を挟んで、18年も時代を遡った感覚は先輩からの最高の贈り物。山本悍右と出会った青春を、生きているのですな。

撮影: 村中修

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 さて、トークセッションに参加された方々に下掲の絵葉書をお渡しした。150枚限定(番外: 別に15枚)、表面にed. 1/150〜150/150とエディション番号を印字、銀紙書房制作エフェメラ。裏面は展示準備中の第四章会場、「Best greetings from son to you all」は、今展のメインビジュアルに用いられたマン・レイの自写像の裏に書き込まれた家族へのメッセージ、16.4×11.7cmなので、印画紙を使った絵葉書ですね。

 小生が、絵葉書を造ったのは、会場でケースに入っている絵葉書、展示品となった絵葉書が、100年前には、このように流通していたと体験してもらいたかった為。宛先を自宅とすれば最高の記念になると考えたからである。

10.0 × 14.8 cm

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 美術館直近のポストから来聴いただいた友人・先輩にサインをもらい自宅宛に投函。日曜日の集荷は一回のみで12時頃のため、八王子局の消印が3日になってしまったのは残念だった。

画像修正有り   コレクション 整理番号 412504 

* 会場撮影は関係者の許可をいただきました。感謝申し上げます。