August 23, 2006

 
夕方、田舎道を歩いて帰宅。空の雲や色が変化してきた、鳥羽離宮前を通ると涼しい風が吹いてくる。秋になったんだ。
   
   
August 22, 2006

 
通勤のお供にジェームズ・モーガンの『マティスを追いかけて』(山岡万里子訳、アスベスト、2006.6刊)を読んでいる。面白い。
   
   
August 20, 2006

 
午後、京都写真クラブの打ち合わせに出掛ける。クーラーの容量不足で暑く、要件を早々と済ませて、場所を変える。同じビルの3階にあるGallery Cafe & Bar CoLLaboで生ビールを一杯、窓側の席は床が高くなっていて、向かいの京都文化博物館が心地よく望める。ちょっと外国風だ。気のあった仲間と早い時間から飲むのは楽しい。その後、便利堂を覗き、高瀬川の灯籠流しの準備にも顔を出してビール。
   
 土曜日に、京都写真クラブ主催の京都写真浴衣会を行います。ご興味ある方はぜひ御連絡を----、

8月26日 夕方5時:開場 5時半:開演 場所は五條楽園歌舞練場(河原町通五条下ル東入ル)、参加費:3000円 浴衣、着物の方は2000円(飲み物、軽食付き)、
   
京都写真クラブのホームページでも案内させていただいています。
   
http://www.kyoto-photography-club.jp/info.html#yukataenkai2006


August 19, 2006

 
急用が入って東京日帰り。午前中に神田の古書店巡りを行う。まずは源喜堂。ここはビジュアル系が強い他に値頃感があって買いやすい。でもマン・レイ関係の未見を期待するのは間違いなのだが金丸重嶺氏の古希記念に戦前の欧州作家訪問記の再録があった。こんな場合も現物重視なので、年月を頭に入れる。次ぎにKEIZO、ところが場所が判らない。二回も電話をしてしまった。靖国通り駿河台下辺りでは曲がっているので、裏通りに入ると見当がつかなくなった。結局、ご主人が店の外まで出てくれて発見。やれやれ。久しぶりのサザビーズのオークション・カタログのバックナンバーを購入する(松村書店の店頭でいつも買っていたのだが、これで、ルートを再開することが出来た)。パリのアンドリューが担当しているシュルレアリスム芸術セールの一冊。それにアルカード・セールのもの。図版を見ながら奇麗に撮っていると考え、図版だけでビットするのは危険だとの注意信号を受け取る。その後、ボヘミアンズ・ギルドへ、雑誌「太陽」の1993.5月号特集「大フランス美術観光」、以前、買い損なっていて500円購入でホットする。この号、執筆中の銀紙書房本に丁度良いのだが、巻末に掲載されている森村泰昌の「自由演技」が必見。マン・レイ風作品の発表で気になっていたのだ。さて。今日は19日、お盆休みの店が多く、店頭で回り右を何回かする。神田の写真集専門店「魚山堂書店」で世間話をしばらく。先程の金丸氏の原稿が載っているアサヒカメラを購入する。「思ったより若いマン・レイは、小粋な赤のネクタイをしていてパリジャンらしい洒落者である」時は昭和11年9月20日。これでマン・レイ書誌目録を久しぶりに追加出来る。感謝。
 昨夜遅く、連絡を入れた友人と待ち合わせて、Mで蕎麦切を食べる。暑いのでまず生ビール。付き出しにわたしは雪花菜、友人は蕎麦味噌。昼のアルコールは楽しいね、からっと揚がった天ぷらを塩で食べる。あつあつの足、端正な尻尾。それに椎茸、ししとう、幸せである。穴子が上手いね。関西での天ぷら蕎麦は一緒に出てくるけど、この店のやり方だと、お酒飲みなさいのスタンスだね。本当は冷酒でお蕎麦なんだけど、後で仕事だからと我慢。友人には申し訳ない事をした。辛くて濃いつゆに付けてツルツルと運ぶ、本当に幸せだ。ビールを追加してしまった。友人といろいろ情報交換。お互いの年齢に則したコレクションに対する感じ方の変化などを、とりとめなく話す。日本画への傾倒か、わたしの場合はどうだろうかな、何気ない生活の中にある掛け軸の魅力って、最近では、次女の書を掛ける時の清々しさが気に入っている。だから、美術館等で見る日本画に抵抗が残る。仏像も東寺ではないが、お寺に置かれた状態でなくては、魅力が半減するのよネ、工芸に関しても、例えば
河井寛次郎の自宅の良さ、生活とともに有ること等と----そんな、訳で客観性を求め洋物志向。もちろん、「マン・レイ狂い」いつまで続くのだろうね。
 食後、スタバでコーヒー、二人で古書店をちょつと覗いてから、京橋まで移動しお開きとなった。有難う御座います。
   
 その後、用事を済ませ最終一本前ののぞみで帰京。楽しい一日だった。

 

    
August 16, 2006

今日は五山の送り火。食後の後かたづけを済ませ西大路四条の交差点から左大文字を見る。交通整理の警察官が「気持ちは判りますが、信号が変わりました、早く渡って下さい」と拡声器を使って呼びかけている。横断歩道の中央辺りが一番良く見えるので、みんな集まっている。わたしも自転車を止めて、しばらく仲間入り。オレンジ色の光がゆれる。夏の終わりだ。
 
   
August 15, 2006

眼精疲労がきつくなったので、ワード入力をお休みにして、写真モードの印刷やレイアウトの調整等を行う。わたしの出版の仕方は、最終形を想定しながらの作業。本文の行変えもボリーュームを考慮し写真との関連によっての字数調整だからネ。今回の銀紙書房本では写真を沢山入れたいので、裏うつりの確認が一番難しいと思う。暑くてどこにも出掛けず、資料を読んだりして過ごす。
  
   
August 14, 2006

朝顔が三つ咲く。午前中におっさんが来て下さってご先祖様へのお経。「鳥散竹林風」と書きそえた団扇をいただく。お盆になって暑さがましになった。今日も原稿入力。400字詰め20枚。指も眼も痛い。


August 13, 2006

ここ数日、銀紙書房新刊用原稿入力。400字詰め20枚を超えて、眼精疲労がピークとなった。今日は早く寝て明日にそなえよう。出力した原稿を寝床でゴソゴソの予定。お休みなさい(10時5分)
  
  
August 12, 2006

朝顔が毎日咲いて楽しませてくれる。午前中家の用事をした後、下鴨神社古書市へ。今回も成果がなかった。日本でもネット注文の時代なのかな、戦前の品物が好きだが、ほとんど見ない。こうした屋外での市は本が傷むので、良い物は出ないのだろうね、新刊であれば奇麗な方を求めるタチなので、古書市は難しい。木陰に入ると店内が暗くて商品が良く見えないのも難点だね。
  
 帰りにジュンク堂へよって遅れていた河出書房新社の増補新版、骰子の7の目シリーズ、第四巻の『マン・レイ』を求める。自身もコレクターであったフランスの出版人フィリパッキが1970年代に刊行した同シリーズは、シュルレアリスムの作家を取り上げだ興味深いものだった。日本語版の監修には瀧口修造氏があたり、素晴らしい作家論をよせられた。没後の再評価を予言した「マン・レイマン・レイである」の中で「最後に笑うのはマン・レイではないか」と書かれた。それからおよそ30年、フィリパッキはコレクションを売り払ってしまったし、画家としての仕事を知らしめようとした書物は、写真の側面を強調するものに変化した。増補新版に至る世評の流れ、現在の状況については、巌谷國士氏が適切に解説されている。
 ここでは取り急ぎ、肖像写真が入ったこと以外での旧版との差異をメモしておこう。「不幸な贈物」の章の図版作品が変わっていることと、版画とアツサンプラージュ作品の追加ははっきりしているが、その他に表紙カバーにも使われた油彩『天文台の時間--愛人たち』が、シュワルツ所蔵の写真から、宮脇愛子さん所蔵の写真(どちらもサインの入った複製写真)に変わったことを書いておく。コレクター達も変わったのだ。原版が手には入らなかった状態での増補新版なので、全体的にシャープさが欠けるのは残念であるが、久しぶりのマン・レイ画集の国内登場は嬉しかった。定価本体価格3,800円。写真家としてのマン・レイの顔が、彼の一面に過ぎなかったのを、理解するのは有意義だと思う。42頁のデッサンのタイトルは『エリアーヌの塔』、欠落しているので補足する。

 夕食後、帰省している娘と、するめをあてに倉敷の地酒、「荒走り」(森田酒造株式会社)を冷やして飲む。香り心地よく濃い旨味。夏なのに「萬年雪」の清々しさである。
  
  
August 6, 2006

朝顔が五つ咲いた。今朝もやはり暑い。7時半から二階の絨毯洗い。もう汗だくで家人はアルジェリアの洗濯女。(大変だよね、わたしは見ているだけだから、御免ネ)。終日、原稿書き、下書きからワード入力に進み、400字づめ20枚の量となった。これで一日分。全9日間だと180枚か、先は長い。これからお風呂に入ります(17時35分)
  
  
August 5, 2006

 
弊宅の朝顔。掃除前に写真を撮っておく。
 写真では三つだけど、四つ咲きました。

       
   
   
朝から暑い、異常に暑い。居間の絨毯を風呂場で洗う、家人はポルトガルの洗濯女状態。水で重たくなったのを庭の物干し竿にかけるのも大騒動。あじろに切り替えると足の感触も夏仕様となって気持ち良い。今年は梅雨が明けるのが遅かったのでこんなスケジュールとなった訳。
      
 三時頃から府立図書館へ本を返しに出掛ける。炎天下、暑さでフラフラ。ヨロヨロと自転車をこぐ。帰りに寺町四条上がるでオープンした
ランダムウォーク京都寺町店」を覗く。美術系の洋雑誌と新刊を直接、手に出来る書店というので期待をしていた。でも画集類はラップされていたな。本の配置が判らないから、何度かのぞき、使いかってを確認しよう。この店、洋販のショップだから、品揃えがつまらない。島田洋書あたりの方が、わたしには賑やかなんだけどな。この場合もアマゾン利用か、新刊の品の無さは、世界的な傾向。フランス本のエスプリが欲しい。ブルトンのペーパー・バックスがあったけど、どうもね
   
   
August 4, 2006

今年の朝顔、第一弾が咲く。四個の鉢に八かぶ、まず、一つ。明日は四つかな、風呂の窓から、クルクルと赤い色を内に秘めたつぼみを見るのは楽しい。セミの声に耳が痛い程--- 
   
   
August 3, 2006

地下鉄では京都駅から四条までの帰宅時間帯がわたしの狙め。観光客の外人がいたりしてスタイルの良さに釘付けとなる事しばし。今は夏場だから肌の露出も多く、それに、今日の人は美形で幸せが増す。露出するウエストを隠すタンクトップの丈なんて絶妙だ、それでトランクをまとめる為に、屈んだ仕草が色っぽい。地図を拡げる指先と目もとなどもすがすがしくて、うっとりと見とれてしまった。5分間で終わってしまう幸せである。写真に撮れると良いのだけど、今は、セクハラで許されない、困った時代だな。
   
   
August 1, 2006

ベルギーからマン・レイの展覧会カタログ到着。1996年に港町クノッケの画廊、ミューラー・ミューラーで開催されたもの。ネットで画廊を調べると開設は1988年で、エリックとルックの兄弟が現代美術作家を扱って現在も営業を続けている。カタログで紹介されたマン・レイ作品には、オブジェの他にデッサンもあり、ジュリエット・オークションに出品されたであろうものが展示されたようだ。あっけらかんとしたマン・レイのエロティシズムが判って楽しい。美術館とは違う、街の画廊での展覧会は思いがけない発見があって、赤い表紙も擦れてしまった一品だけど、ひさしぶりの成果となった。
     
  
July 31, 2006

銀紙書房新刊に向けて、原稿入力を始める。その指ならしの『日録』再開なのかな。
   
   
July 30, 2006

出掛けに突然の雨。干していた洗濯物、乾かしていた布団と濡れてしまって、とんだ災難となった。家人が出掛けていたので留守番役だったのだが、どうも、頼りない旦那である。ごまかす事も出来ず、ドライヤーで一部乾かし、室内にひろげてから、阪急の上桂まで。

 嵐山線は梅津に住んでいた頃、よく利用したし、上桂駅辺りは自転車で通ったりしていたのだが、降りて歩くと落ち着いた素敵な町だ。H画伯のお宅で京都写真クラブに関するお願いをした後、駅前のOKAZAKIと云う喫茶店で美味しい珈琲をいだく。この店、三方向に窓があって光があふれ、なんとも良い雰囲気である。世間話、バカ話で盛り上がる楽しい時間を過ごした。----「マックOS-Xを中心とした新しいシステムを作るとなると大変だ、OS9.1のIMAC頑張ってね」なんて、話題もあった(涙)
   
  
July 29, 2006

最近読んだ二冊の本、玉川信明の『エコール・ド・パリの日本人野郎---松尾邦之助交友録』(社会評論社、2005年)と、池内紀の『二列目の人生 隠れた異才たち』(昌文社、2003年) 玉川氏の本は品位に欠けるが、マン・レイを初めて我が国に紹介した人物のパリ・ドキュメントなので興味深く拝読した。恋人セシルのこんなセリフ「なるほど無知は美しいわ、でも無知によって結ばれたものはその同じ無知で早く崩れ、結びがすくほぐれてしまうわよ。」(103頁)

 池内氏の本、考えさせられる部分多し、モラエスの話など、準備中の本に書きたい内容なり、「宙吊りの思想」と但し書きのある洲之内徹の項も良い。昨日読んだばかりの最終章の辺りに橋爪四郎への言及で、「兄嫁が何かを思い出したように相槌を打つ。末っ子を、こちらぶは「オトンボ」という。男にもつかうし、末の娘にもいう。あの子、オトンボやから---。記念碑といった類の重苦しいものには一切関心がない。オトンボの語源は知らないが、もしかすると、トンボのように自由に空を舞いたがるのをいうのかもしれない」(221頁)

 岡山生まれの祖母に「オトンボだから」と、わたしもよく言われた。「そうさ、オトンボ、小さいときから気のやさしい子でねエ」(221頁)---人はどう思うか知らないが、関わる事が苦手なのは、競争することになるのがイヤなのネ、「オトンボ」だから。



July 16, 2006

祇園祭宵山の伯牙山、杉本秀太郎氏宅。同家表の間がお飾り場となっている。伯牙山は維新前は琴破山といった、山には二節あり、友人を亡くした伯牙がもはや私の琴を聞いてくれる人はいないと嘆き、絃ほ断って再び弾くことがなかった。もう一つは、琴の名人が王のきげんをとるために琴を弾くことはないと、使者の前で琴を割り砕いた。なんとも、人の悲しみとおもねない強い意志の話を感じる、琴の音に郷愁があるのはそのためだろうか。四条通りの喧騒から一筋下る綾小路にこんな一角があると知ると、お祭りの奥深さに感銘する。宵山の時は予約なしで町屋を拝見できるから楽しい。




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June 30, 2006
  
今日は、経理マンにとって、年に一回、「仕事しなくちゃ」と気合いが入る決算日。年間目標は未達だったが、月度は達成したので、ニコニコと帰宅。途中、駅前の焼鳥屋でキリン・プレミアムをグビグビ。良い気持ちで11時45分にホームへ降り、待合室で座っていたら、近鉄の普通が入線。駅員が「もう地下鉄はありませんよ」と声をかけてくれた。---(あとで確認すると、これが最終一本前の23時47分発普通。地下鉄の最終は38分だった)。京都駅から四条烏丸の阪急まで歩く。夜の烏丸通りをただ歩くだけだが、若い人が幾人もいて楽しい。ヨッパラって歩くのは、違う感覚だからね。それから、阪急に乗り換え自宅へ着いたのは1時前だった。
  
  
June 26, 2006
  
スクラップ・ブツクのタイトルは、

 あるサラリーマン・コレクターの軌跡  '04.3-6
 マン・レイ展・まなざしの贈り物 '04.6-8
 マン・レイの謎、福井。 '04.6-7
 マン・レイの謎、岡崎。 '04.7-9
 マン・レイの謎、埼玉。 '04.9-10
 マン・レイの謎、山梨。 '04.10-11
 マルセル・デュシャンと20世紀美術 '04.11-'05.1
 マン・レイの謎、徳島。 '05.1-3
 マン・レイの謎、その時間と場所。 '05.4-12

 その他に、進行中1冊。タイトル出力後の背表紙貼付は明日としよう、今週は決算日となるので、バタバタと忙しく、体調を整えながらの毎日である、ビールも控えめなのネ。


June 25, 2006
  
 やっとスクラップ・プック作業終了。2006年2月までを整理しての10冊、予定より早く仕上がった。
  
   
May 7, 2006
  
スクラップ・ブツクの最初の頁、埼玉県立美術館での展示風景、中央の人物は筆者と宮脇愛子女子。
    
   
   


 この連休は、3冊仕上げるほどスクラップ・ブック作成に熱中した。結局、整理した期間は2004年6月から10月まで、「マン・レイの謎」に関していえば、福井、岡崎、埼玉の各美術館が終わった段階である。使っているマルマンのNo.579は、一冊が48頁。各冊に写真を300枚程貼ることになるので、総数900枚、ちょっとしたアーカイブだ。コラージュというよりは、日記を再読している感覚。今回は前述の拙箸の文章を切り抜いて貼っている。再び見ることは、再び現場に居合わせること、楽しいが、マン・レイの油彩が欲しいなと思うことしばしばの作業であった。
  
 さて、ナイト・キャップに水声通信5月号の特集「ダダ 1916-1924」をパラパラと読んでいる。しっくりしない論文やエッセイが多くて、困ってしまった。
   
  
May 6, 2006
  
 京都中央図書館から返却の呼び出し。ゴジックとロマネスクに関する書籍を7冊借りていたのだが、ずるずると日が過ぎてしまっていた。関心のある部分が多くてコピー用のしおりを沢山挟み込んでいた訳。それで、フェデックスキンコーズ四条烏丸店に寄って複写作業をする。A2版で2冊分、78枚の作業となった。有り難いことに、会員は一枚6円。感謝です。
  
  
May 5, 2006
  
 名古屋ボストン美術館で「シリーズ・アメリカ近代写真のパイオニア、第2段アルフレッド・スティーグリッツ」展を観る。スティーグリッツの作品32点を中心に、他作家を含め総数60点。興味を持ったのは42.マーガレット・トレッドウェル、43.ジョージア・エンゲルハード、44.ドロシー・トルー、45.レベッカ・ストランドの肖像、50.ジョージア・オキーフの肖像。スティーグリッツがボストンに寄贈した写真が良いと思った。ニューヨーク・ダダを刊行するとき、マン・レイスティグリッツから提供を受けたドロシー・トルーの足首に惹かれるのはマン・レイ狂いとして当然だけど、エンゲルハートの光が薄く当たったアンニョイな足首なんて、これまで写真集では見落としていたエロテックさだ。まいった。レベッカの乳首だって、ルシアン・クレルグの水の表現の何倍ものリアリテイ。他の作家ではフレデリックエバンスの16.ディアリーブの森は、樹木の捩れ具合と樹肌が良いし、ドロシー・ノーマンの36.「アン・アメリカン・プレイス」オキーフの絵画の裸電球から下がった紐なんて、暗示的だな、エロテックなものにばかり反応する、わたしの眼は可笑しいのかな。
  

May 3, 2006
  
 ギャラリー16を出るとサギ(?)が留まっていたので、一枚パチリ。 
    
  

   
  
  

   
  
  
 5連休の初日、家人の命令に従って朝一番から高島屋百貨店へ。7階会場の紳士バーゲンで靴を買う。リーガル・シューズを3足も纏め買いしている男性がいたりして驚く、確かに安い。予算の関係もあってわたしは一足。平凡な黒いひも靴を求めた。「ジャンニ・チェルルッティーのコンセプトは「Solemnity」誠実で真面目なイメージ、考えを曲げず時代の流れに負けない大人」と小さなタグに書かれている。履癖が悪いので靴底が早く減る。家のメンバーは靴フェチでしょっちゅう新しいのを買ってくるけど、わたしは久しぶり。その後、岡崎勧業館で開かれている古書店を覗く。

 昨年、シュルレアリスム関係がそろっていたクライン文庫を期待したのだがハズレ。2時間近くブラブラして買ったのは松宮書店出品の「地球・街角ガイド ダビド フランス遍」(同朋舎出版 1995年刊、定価3400円が500円だった、感謝)、この本、新刊時に欲しかったのだが、価格が合わなかった。銀紙書房新刊に向けて力を発揮してくれるだろう。そして、山崎書店の「第3回 てづくりアートブック展」、星野画廊と覗く。疎水では仙石船めぐり、良い天気でみなさん笑顔の様子、京都市美術館の「京都美術地誌案内」を観る。東山二条西入のそば処 志な乃で遅い昼食をとり、向かい側の水明洞と中井書店を覗く。後者でペギー・グッゲンハイムのコレクション展ポスターを見付けるが、値段を尋ねると「額共で1万円」なのでゴメンナサイと退散。すぐに岡崎公園へ戻ってギャラリー16での庄司達を観る。切り取られた窓は観る者と観られる者の関係を複雑に交差させながら迷宮としての書物へ誘う。ちょうど作者の庄司達氏と井上道子さんがいらっしゃったので世間話を幾つかお聞きする。外は新緑で気持ちが良い。画廊を出るとサギが留まっていたので、一枚パチリ。それから京都国立近代美術館の「フンデルト・ヴァッサー」展を観る。印象としては林画伯のコメントに近い。壁面から浮かせて掛けられた額の白く小さな台が気になる。回遊するとよく見えてしまうのだよね。
   
 京近美の常設はステキだ。この感想も林画伯に近い。モンドリアンの壁面なんて、今日は油彩「ヘイン河畔の樹」が、ケルテスが撮ったアトリエの写真に替えられていて、写真好きには好感のもてる見せられ方。そして、古書市ではロマネスクとゴシックに関する資料を入手出来なかったが、長谷川潔の油彩と版画が銀紙書房新刊のイメージに近いと発見。
  
 メディアショップで特集「ダダ 1916-1924」となっている水声通信の5月号を買う。


April 25, 2006
  
 林画伯が、4月19日に「デイリー・スムース」をブログ化された。画面の仕上がりも美しくexciteのブログは他社に比べても良さそうだと思われる。題してdaily-sumus。画像も上質でますます楽しみだ。

 スクラッブブック作業は一晩で4頁程進んでいる。
  
  
April 24, 2006
  
 通勤のお供に小林康夫氏の『青の美術史』(ポーラ文化研究所、1999.10刊)を読み始める。「青は遠い、近づきがたい色です。空も水も青く見えるけど、しかし近づいて手にとってみても透明で、そこには色はありません」(17頁)
   
   
April 23, 2006
  
 桧エキス一発効果で昨夜はゆっくり寝ることが出来た---感謝。今日は、朝からたまっているスクラップブック整理。2004年6月からだからすごい量である。だいたい一冊につき36駒7本分を貼り付ける計算。取りのけてある資料の確認が大変。今回は『マン・レイの謎、その時間と場所。』に関する旅行記録なので、文章を切り張りする予定で、新たに印字出力も行う。途中で用紙を買いにジョーシンへ、ついでに、改装オープした西院のTSUTAYAにも寄ってみる、ジャズのCDは増えていたが、売場がどう変わったか良く判らなかった。もっとも主力の映画については、もともと知らない。映画は観るのに時間をとられるので、ずいぶんとご無沙汰したままなのだ。
      
 
April 22, 2006
  
 この一ヶ月間で購入したマン・レイ資料は22点(詳細は前頁を御覧いただきたい)。ついに資金が底をつき静かな気持ちを取り戻した。---そうならねばならない訳だし、3月初旬のストレスもこれでおさまった。もう無いんだよね、モノが(涙)
 
 さて、『日録』を復活できる気分。今朝は花粉症対策で四条大丸西側の河野医院へ行き桧エキスを一本入れてもらった、錠剤も10日分もらう。また、一ヶ月かかった旅行のメモ書きを終える。分量としては大学ノート一冊分。これから熟成させ、書物に仕上げていく。ロマネスクやゴシックについての知識がないので図書館通いをする予定。上梓するのは1年程先になるだろう、タイトルは決めているが、フランス語表記だとなんてなるのかな、友人のTさんに伺ってみよう。

 河出書房新社が『骰子の7の目』の増補新版を5月より刊行するとの事。マン・レイの巻が楽しみ(一冊3,990円)である。