正月二日

 

新年初売り・パーゲンに突入する若い友人に付き合って10時前から外出。こちらは、新刊書チェックの本屋のぞきが目的。ブックストア談、次いで、ジュンク堂京都店、四階から順番に棚を観て行く。欲しい本は多いが懐は寂しい。一階に一冊これはと云うのがあったが帯が傷んでいたのでパス。状態の良いのを求めてコトクロス阪急河原町店内のブックファーストへ、しかし、取り扱っていない。ブラブラと東へ歩いて木屋町先斗町。ゆったりと正月飾りの色街の雰囲気を楽しむ---夜だと良いのだけどね。ジュンク堂BAL店に目的の本、前川嘉男の「ロートレアモン論」(国書刊行会、2007年刊)が無傷であったので求める。何回も棚から引き出し手にとった本だろうか。書誌学的なアプローチからデュカスが浮かび上がる、わたしのような一般人にも取っつきやすい易しい本のように思うが(筆者は専門家向けにしようとは思っていなかったとあとがきで述べている)、どうだろうか。19歳の時にデュカスにとりつかれた筆者の集大成、ひしひつと青春の情熱がつたわる488頁におよぶ大書。楽しみである。本の入った紙袋をぶら下げメディアショップ、紀伊国屋MOVIX京都店と回る。それにしても、丸善が撤退したのが悔やまれる。

 寺町を南下していくと、若い人達があふれ、それぞれが福袋を持っている。フジイダイマルに入ると二階に上がるエスカレーターは鈴なり、ぐるりと回ってみたけど、熱気がすごい。本屋もこうであればよいけど、定価販売だから無理か。家人と合流し大黒屋で蕎麦を食し、帰宅。午後は銀紙書房の職人仕事を続ける。