佐倉密氏の展覧会 at galerie 16


フレキシブルな「カギ括弧、マル、点」
美術家・佐倉密氏による企画展をギャラリー16で拝見した。紅葉にはちょっと早かったけど気持ちの良い岡崎辺り。枡富の鴨なんば蕎麦に冷酒で一杯やってからの訪問だったので、階段がきつい(笑)。ひさしぶりの佐倉さんは、やっぱりお元気でした。彼の仕事は、いろいろな芸術家とのコラボのスタイルだけど、今日は自作の「カギ括弧、マル、点」(タイトルはお付けではない段階とか)の鉄のパーツを持ってご機嫌だった。特に「点」がよろしいとのお薦めで、はて、これはと、凡人はくびをひねってしまった。というのも、案内状見開きの可愛いお嬢さんに、惹かれての訪問だったから、人肌と鉄塊では、違い過ぎるなと思った訳。しかし、鉄の表面処理を試行錯誤されたと云うから、フラットではなくて人肌を残したとも考えられる、いや、肌色と黒色の違いにすぎないか、パズルのように組み合わせ楽しむ佐倉氏の仕草に、ある種の「含み笑い」があるのではと思った。もっと大きく、パーマネントの彫刻にしたい意向もおありのようす。
 案内状のメッセージは「宇宙民芸館のコンパニオンが、照れくさそうに言いました。「大好き。トン、カン、チン」」尚、展覧会は本日9日(土)が最終、早く訪問しておけば良かったと反省しきり、先週だったら、佐倉密氏と松田悟氏の対談「服が世界を変えた」があったのだけど。

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美術家・佐倉密

この「点」は『瀧口修造の詩的実験 1927-1937』に付された黄色い「添え書き」からの引喩との説明。

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コラボされた作家は、おかひろし、佐倉密、松田悟、すぎやまおさむ、酒井りょうへい、印南比呂志の各氏。

『色の波打ち際』

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府立図書館で調べ物をしてから、ギャルリー宮脇へ移動。画廊開廊40周年記念特別展「<遊ぶ>シュルレアリスムとは何か」が開かれていて、マン・レイの版画『エレクトロマジー』のシリーズも展示されていた(11月17日まで)。今日は巖谷國士先生の記念講演会があったのだが、これには間に合わなかった。



寺町二条上ル東側 ギャルリー宮脇 通りを越えてお茶の一保堂