『石原輝雄 初期写真 1966-1972』刊行のお知らせ


『石原輝雄 初期写真 1966-1972』 写真: 石原輝雄 テキスト:山本悍右 銀紙書房 2017年刊
限定25部  角背上製本 144頁 サイズ 21x15cm。 書容設計・造本: 著者(パピヨンかがりによる手製本)  限定番号・サイン入り 。 本文: Aプラン・ピュアホワイト 71.50kg 製本裏打ちクロス: キハラ100cm巾色番号4087 表紙カバー: キュリアスIRパール 103kg 印刷: エプソン PX-504A

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銀紙書房新刊のお知らせ。

 私事であるけど、中学3年生の秋から写真を取り始めた。最初は自宅近くの市電や名鉄電車、次いで全国各地の蒸気機関車を撮った。鉄道ファンだったのである。そして、高校の写真部に入った事で中部学生写真連盟と関係するようになり、写真による現状認識、さらに進んで自己改革に目覚め、学友にカメラを向け、70年安保の現場に遭遇し、抗議デモで写真を撮った。このころ、写真連盟の顧問をされていた戦前からのシュルレアリスト山本悍右氏と出会い薫陶を受けたのは幸せな事柄だった。コンポラ写真の洗礼を受けたり、「私写真」への方向にも表現を繋げていった。20歳になっていたのである。京都に移り住み、働き初め、マン・レイに惹かれ、収集と研究に明け暮れる生活をおくるようになる前の、名古屋時代を写真集と云う形で表現したのが本書である。「マン・レイ」と「撮り鉄」の間にどんな関係があるのか、本人にも判らないけれど、収集や研究の具体的なやり方は、中学3年生の頃と何ら変わらないと、改めて思うのである。

 写真集は京都写真展で発表したシリーズも含め6編の写真群で構成した(掲載順に「高校生写真」「名古屋10.21」「鉄道ファン14歳」「SL」「Halation」「飛行機雲」)が、幸いなことに山本悍右氏のテキスト2編を再録する事ができた。望外の喜びである。それは、高校生向けのテキスト「高校生写真のこと」と大学生向けの「闇の中の二枚の証明書」、どちらも1967年に中部学生写真連盟の機関誌に発表されたもので、今日では知られていない。近年、高く評価される同氏の若者に向けた、特別の語りかけとして貴重だと思う。

 本書にご興味がお有りの方にお送りしたいと思いますのでメールまたは、Facebookのメッセージなどでご連絡ください。(翌日には品切れとなりました。皆様のあたたかいご支援、感謝申し上げます。)

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