まだまだ、油彩があります。


『破壊されざるオブジェ』1965年 at Bank Austria Kunstforum Wien インスタグラムから引用

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今朝もウィーンの美術館のインスタグラムを観ています。会場を捉えた詳しいビデオもアップされていて、それを見ると油彩が、まだまだ続々登場している。1952年のNo.365『フェルー街』など、涎ものです。昨日以降で出品に気が付いた油彩は、版画を架蔵している前述の『フェルー街』の他に、No.175『画架の絵画』1938年、No.183『謎』1938年、No.187『詩人(ダビデ王)』1938年、No.189『求積法』1938年、No.190『A』1938年、No.200『スタジオドア』1939年、No.283『砂漠の植物』1946年、No.327『終わり良ければ、すべて良し』1948年。この内、175,187,189,327は日本国内で既に見ているのだけど(No.表記は拙著『MAN RAY EQUATIONS』銀紙書房、1999年による)--- わたしが、展示された油彩の様子に関心を持つのは、マン・レイが選んだ場合が多い額縁を知りたいためである。額縁と不可分に存在する油彩は、本の間に気楽に挟まれて流通していた写真と違う、魂の鼓動を感じるのよね。
 展覧会の紹介記事などによると、展覧会を組織したキュレーターのリサ・オルトナー=クレイユ女子は準備に6年をかけ、マン・レイの全体像を示すために、パリのポンピドゥセンター、ニューヨークのMOMA、ホイットニー、ロンドンのテート、隣国ドイツのいくつかの美術館、そして、もちろん多くの個人コレクション、およそ40から約200点の作品を集めたと云う。


No.283『砂漠の植物』インスタグラムから引用

No.365『フェルー街』インスタグラムから引用