マン・レイの墓が壊された!! 

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被害に遭ったモンパルナス墓地のマン・レイの墓

La tombe de Man Ray vandalisée au cimetière du Montparnasse | The Times of Israël

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マン・レイ・ファンの聖地であるモンパルナス墓地の「マン・レイの墓が壊された!!」。警察発表では「家を失った酔っぱらい」が3月27日(水)に犯行におよんだ模様で、「近くの別の墓も壊そうとしていた男」を逮捕したと云う。一部の外伝はマン・レイの出自にふれ、「反ユダヤ主義の台頭」と関係があるのではないかとも伝えている。「黄色いベスト運動」の暴徒化など治安悪化が影響した部分もあり、両次大戦を逃れた後にパリへ戻り、同地を愛した芸術家の受難は、昨今の世界的名声によって、迫害を恐れ、生涯、口を閉ざしていたマン・レイの出自が広く知れ渡ってしまった結果だとも言える。

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Surrealist artist Man Ray's tomb vandalized in Paris | Reuters

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筆者がお参りしたのは2006年3月10日だった( T氏撮影)。 

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 ピンク色の石の二方向を面取りした表面にマン・レイのオブジェ『平面卵』を模した石と、ハリウッド時代のジュエットとの写真を飾る石とが支え合う珍しい夫婦合葬の墓碑。ジュリエットは「呑気にしているけれど、無関心ではいられない」と云うマン・レイの口癖を選び「愛している」と書き添え、二人の写真の下には「この次も二人で」と望んだのに、愛を願う墓石は粉々にされてしまった。再建されるのを心から願う。合掌。