南仏紀行-30 ロリエ書店

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通りを戻って、右に曲がりセーヌ通り偶数番地のリブレリ・ロリエの店へ。ここも深く美しい青色で塗られている。(144頁)

 

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左側のウインドウに飾られている六点はアンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム第二宣言』(一九三〇年)を中心に『シュルレアリスム革命』創刊号、ダリの『ナルシスの変貌』、『言葉の効用』誌が二冊、ベルギーのシュルレアリスム機関誌。この内の五点は山中散生の『シュルレアリスム資料と回想』(美術出版社、一九七一年刊)で紹介されている。店内に入ろうとすると閉まっている。困ったと思っていると、後から来た女性がドンドンと扉を叩く。すると、中から若い男が出てきて女性を招き入れた。それで、一緒にすっと店内へ。

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フランスの正統派古書店の品揃えは、びっくりするような珍品が完璧な美本でそろえられているけど、仮とじ本の印刷されたままの状態が好きなわたしなどは、格の下がる顧客の扱いとなるのだろう。(146頁)