シンポジウム「マン・レイとシュルレアリスム」

展示をしておりませんが-4


マン・レイのイメージではなく、「シャルル・フーリエの調和的肖像」を使った第11回シュルレアリスム国際展(ルイユ画廊、1965年)「絶対の隔離」のポスターも手許にあります。

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 明日(12月3日)午後1時よりシンポジウム「マン・レイシュルレアリスム(関西シュルレアリスム研究会との共同開催)」が京都工芸繊維大学美術工芸資料館で開催されます。出演とテーマは 1.塚原史早稲田大学法学学術院教授/ 會津八一記念博物館館長)「マン・レイ―ダダ・シュルレアリスムの越境者」 2.松本和史(詩人)「レイヨグラフ作品を起点とした即興パフォーマンス」 3.河上春香(日本学術振興会特別研究員(DC))「チェコアヴァンギャルドの中のマン・レイプラハからの眼差し」 4.木水千里(お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所研究員)「『私は近作を描いたことがない』―1966年のアメリカでの大回顧展からみるマン・レイの晩年」

 参加費は無料ですが事前申し込み制。聴講希望の方は、参加者の氏名を記したメールを美術工芸資料館宛(sympo123@jim.kit.ac.jp)までお送りください。尚、空席がある場合は、当日12時より受付にて整理券を発行します。

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マン・レイシュルレアリスム」と云うキーワードから連想するのは、「写真」による運動の公式記録員、あるいは、写真を都市の謎をひもとく羅針盤に用いた幻視者。精神異常者として扱われた自身の芸術を、「精神を解放する」あるがままの芸術として受け入れてくれたパリの友人たちとの写真記録が、ふりかえると公式記録となった幸運。新しい雑誌の装いを重要なイメージで飾った人。創刊号に「良い写真が使われていたっけ」と思い出し、昔、サンジェルマン・デュプレのニケ書店で求めた『シュルレアリスム革命』をパラパラと観ております。


シュルレアリスム革命』 創刊号 1924年12月1日発行
表紙を飾るシュルレアリスム本部での集合写真と裏表紙のクラ書店の広告

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0-1頁 佐谷画廊(1989年)のポスターに使われている『イジドール・デュカスの謎』序文の中に「シュルレアリスムは、夜の貧しさにあえぐ人々に、夢の扉を開けはなつ」とある。

4-5頁 映画『理性への回帰』の一場面も、多くのポスターに使われるイメージ。

12-13頁

14-15頁

16-17頁 若きアナキストをかこむシュルレアリスト達の左下にマン・レイ肖像。国立新美術館(2010年)のポスターに別バージョンが使われている。

28-29頁 ミクスト・メディア『ニューヨーク』を撮った写真