『フランソア喫茶室 京都に残る豪華客船公室の面影』

f:id:manrayist:20210702170640j:plain

 佐藤裕一著 『フランソア喫茶室 京都に残る豪華客船公室の面影』北斗書房 2010年刊

---

 

 本書で、表題の喫茶室の成立過程や京都地裁検事・下川巌が示した「左翼的思想を有する知識人が比較的多かった」(56頁)京都の様子など興味深く読み、『土曜日』が、どのようにして広がっていったか、土地と人間とを関連付ける事が出来た。フランソア喫茶室は1937年当時「京都最大の党資金源となっていた」(62頁)という。

 本書ではショートカットの佐藤留志子、琵琶湖遊覧する立野正一、若き日の宍戸恭一など。貴重な写真が沢山紹介されており、この点でもきわめて興味深い。

 

f:id:manrayist:20210711171620j:plain