『日本、美のるつぼ』展 at 京都国立博物館

連休明けに京博の『日本、美のるつぼ』展を拝見した(6月15日迄)。奈良博、大阪市美と同じ関西万博開催記念の展示で、京都では特に「異文化交流の軌跡」に焦点を絞っているようだ。お天気がよいこともあり、驚くほどの観客数だった。

 備忘録として、小生が気に入った展示品を視点とともに書いておきたい。

25.突線鈕五式銅鐸(1~3世紀): 大きさ・重量
26.埴輪 鍬を担ぐ男子(6世紀): 柔和な顔立ち 
27.観音菩薩立像(法隆寺献納宝物)(651年): 首をかしげるお姿
48.高松塚古墳出土品のうち(海獣葡萄鏡)(7世紀〜8世紀): 精緻な造形
50.伎楽面 酔胡王(法隆寺献納宝物)(7世紀): 仮面劇、酒に酔った舞、異国人のイメージ
64.宝相華迦陵頻伽蒔絵●(土偏に塞)冊子箱(919年): 空海のお経を護る箱
76.宝誌和尚立像(11世紀): 全面にノミ目をのこす鉈彫技法
93.油滴天目(12〜13世紀): 品格すぐれた大名物、古田織部所持
95.建盞(12〜13世紀): 丹精な姿、竹内栖鳳所持。「黒釉茶碗に茶の色がよく映る」
127.師子・狛犬(12〜13世紀): 師子・狛犬の組み合わせは日本独自、
128.子連虎図(15〜16世紀): 「虎が3匹の子を生むと必ず1匹は獰猛な彪であり、他の子を食べてしまうので、子どもだけで一緒にしないよう親虎が苦心するという寓話もある」
137.鳥獣文様綴織陣羽織(16世紀): 豊臣秀吉所有陣羽織、芦刈山胴懸を連想、ペルシア
142.九曜紋鐘(17世紀): 細川ガラシャ追悼
150.祇園会鯉山飾毛綴(16世紀): 祇園祭 ベルギー製タペストリ
169.祇園会放下鉾 中東連花葉瑞雲文様絨毯 後懸(17世紀後半): 祇園祭 ペルシア風インド製 北観音山の八星メダリオンは後期展示であるが、恐るべし京都町衆。

 拙宅の奥様は「他所の町内のお祭り」と言いますが、社寺仏閣や皇室などの伝来のお宝に対向してお披露目するには、150や169のお品は必須でしゃろな。今年の祇園会も楽しみになってきた。

会場一階に展示されている 189.羅怙羅尊者像(1664年)のみ撮影可能。作者の范道生は中国福建省の生まれで招かれ仏像制作に従事。「自分の中に仏がいると両手で胸を開いて見せる姿は、奇怪でアクの強い像容とあわせて羅漢のもつ神異性を強調している」と解説にあるが、小生、どうも苦手です。

会場三階に葛飾北斎の版画・富嶽三十六景から神奈川沖浪裏、凱風快晴、山下白雨の三点が並べられていたが、パネル展示と平置のバランス、某テレビ番組の影響での人だかりで、最悪。また、俵屋宗達の国宝36.風神雷神図屏風は、ガラスケースの引きがなく魅力を半減。残念なことだった。