北川冬彦詩集「馬と風景」(時間社、1952)


天牛書店江坂本店

銀紙書房の作業を揮発対策として物干台で行うが、手順が確立していなくて本を汚し、糊の乾燥が早く気泡が入ったりで難儀する。---残り10冊の作業、土壇場での苦しみである。しばらく待って外出。古書収集の関心領域が変わってきたので、久しぶりに北大阪急行の緑地公園まで足を延ばし天牛書店江坂本店へ。10年、いや15年ぶりだろうか、道頓堀、アメリカ村と訪問してきたが、リーズナブルな価格設定で買う楽しみに満ちた店と云う印象をもっている。残念ながら戦前京都の詩人に関するものを見つけることはできなかったが、高橋輝次氏の「編集の森へ」(北栄社、1994)、伊奈信男写真論集「写真に帰れ」(平凡社、2005)を格安で確保し、さらに、稲垣足穂中村宏による「地を匍う飛行機と飛行する蒸気機関車」(仮面社、1970)も求める--ダブリとなりますが。こんな住宅街に住みたいなと思いつつ駅に戻る。地下鉄御堂筋線を本町へ移動し、立売堀1丁目のミルブックスまで歩く。御堂筋からだとちょっとあるかな、お店はゆったりして、人形作家福田十糸子さんの作品も展示されている。状態の良い本が並べられている書棚は気持ちが良い、飯島耕一の「シュルレアリスムという伝説」(みすず書房、1992)を求める。しばらく店主と話しする。3時前になってカロ・ブックショップ・アンド・カフェまで歩き、美味しい珈琲で休憩。丁度、的場カヨさんの個展「豚の心根」が開催されていて、お店には、溢れるばかりのお客さん。Iさんに「マン・レイ展のエフェメラ」をお見せしたかったが、あきらめ、老松町までテクテク。ヒロオカさん、メゾンドゥヨウコさんとクローズでがっかり。伏見屋書林を覗いたあと、さらに南森町へでてエンゼル書房、常磐書房、駄楽屋書房、天牛書店天神橋店とはしご。歩き疲れて、しっかり棚をチェック出来なくなってしまった。矢野書房の矢野龍三さんとは旧知のあいだなので、しばらく世間話。戦前・京都の詩人達の探索をお願いする。嬉しい知らせは何時かしら。そして、今日の目的であるハナ書房へ。ネットでお願いしていた北川冬彦の詩集「馬と風景」(時間社、1952)を拝見する。めざす図版、3点を確認し、店主とも世間話。「雑誌にはまってしまってね、臨場感があって面白いんだよ」。店内には美術雑誌、総合誌があふれている。「戦前の詩誌は高くなってるから大変だよ」とアドバイスをいただいた。棚から「都市モダニズムの奔流」(翰林書房、1996)を取り出し、これも求める。鞄も重くなった。書苑よしむら、天四文庫とさらに回遊し、天神橋筋六丁目から帰宅。よく歩いたな。

ミルブックス


カロ・ブックショップ・アンド・カフェ


御堂筋


西天満交差点


天神橋筋


矢野書房


ハナ書店


京都・西院