『エンタイヤ』-3 Livorno – Piazza Carlo Alberto e Via De-Larderell

Livorno – Piazza Carlo Alberto e Via De-Larderell March 2, 1931 リヴォルノはイタリア・トスカーナ州の都市、フィレンツェの西。リグリア海に面した港町でイタリア・ルネサンス期の理想都市といわれる。本状のカルル・アルベルト広場(現在の共和国広場)…

森岡誠写真展『1981-1996 KIOTO』RE展 at ギャラリーメイン

会期は25日(日)迄 ギャラリーメイン 麩屋町通五条上ル --- 会場に森岡誠が撮ったあの頃の京都が戻っている。懐かしく、素直であったあの頃。 ── 「撮影場所をなるべく正確に列記」する氏のスタンスが好き。例えば「京都市下京区富小路通仏光寺」写真のリアリ…

『エンタイヤ』-2 PARIS ─ Rue Halévy et Rue Gluck

PARIS ─ Rue Halévy et Rue Gluck April 4, 1924 パリ9区、アルヴィー通りとグリュック通りが交差する場所はオペラ座東正面で、メガバンク、ソシエテ・ゼネラルのある建物北側にラファエット百貨店(見えない)がある。本状は1924年4月2日付けでイギリス海峡に…

『エンタイヤ』-1 STEBBING PHOT

STEBBING PHOT 少女像 葉書用印画紙焼付手彩色 1900年代 撮影者のエドゥアール・ステッビングはベル・エポック期のパリで活躍した1836年生れのイギリス出身の写真家、英語教師、写真化学教授。1914(5)年パリで没。本状周辺部分の銀塩劣化が絵葉書ブーム期の…

『The 27th KYOTO / HOW are you PHOTOGRAPHY?』後期 at ギャラリーマロニエ

『entire』by Teruo ISHIHARA --- 表題の展覧会が四条河原町上ルのギャラリーマロニエで始まりました。本日初日、後期も力作、話題作、盛りだくさんとなっていますので、ご高覧いただけたら嬉しい。 5F 左から: 田中邦雄『奈良町』、LANE DIKO、山下一夫『表…

『エンタイヤ』at ギャラリーマロニエ

本日から12月25日(日)迄 12:00〜19:00(最終日は18:00) 『entire』by Teruo ISHIHARA --- 恒例となっている京都写真クラブ主催の写真展、今年は「京都写真展」と「HOW are you PHOTOGRAPHY?」が合体した賑やかな会場となっている。若い皆さんから沢山の刺激を…

マロニエ 作品搬入

飯沢耕太郎講演会「Sha Shin Magazine」 15:00-17:00 at ギャラリーマロニエ 雑誌『写真』(編集長: 村上仁一 発行: ふげん社 制作: 合同PCT )の創刊号、2号を中心に、「写真術伝来期の訳語が『光画』ではなく『写真』となった文化的背景、雑誌は誌名が大切な…

『The 27th KYOTO / HOW are you PHOTOGRAPHY?』前期 at ギャラリーマロニエ

5F森岡誠 パパのパパは1923.9.2のお生まれ、六甲山のスキー場から中国戦線へ、家族に残されたアルバムに去来するものは、写真なればこそですね。 左から 中村文博『K眼』、奈良井晢『Night on ground』、中島諒『パーンの笛』 無藤一『いまあるということ』…

松尾芭蕉『野ざらし紀行図巻』 at 福田美術館

松尾芭蕉直筆挿絵彩色の『野ざらし紀行図巻』は『奥の細道』以前、40代の芭蕉が1684年8月に江戸を出発し、伊勢、伊賀、近江、京都、名古屋などを巡り翌年4月に江戸へもどった行程と道中に詠んだ歌を挿絵をまじえ記したもので、これまで挿絵のない天理本のみ…

『芭蕉と蕪村と若冲』展 at 福田美術館

左から: 伊藤若冲画/無染浄善賛 『馬図』── 前脚上げてニンマリ、与謝蕪村 『寒林双馬図』── 京都に定住した頃の作品 --- 左から: 伊藤若冲画/太田南畝賛 『芦葉達磨図』── 芦に乗って帰ったそうな、 伊藤若冲『 鯉図』── 水中をうまく表現、 伊藤若冲 『…

福田美術館

福田美術館は2019年10月開館の私設美術館で建物設計は安田幸一。ウィキによるとアイフル(消費者金融、カードローン業者)の創業者・福田吉孝が20年にわたって収集した京都画壇の作品を中心に約1500点の規模、渡月橋の北側・大堰川に面して建つ。なかなか訪問…

ウォーホル、2,000円で御土産なし。at 京都市京セラ美術館

アンディ・ウォーホルの毛沢東と三つのマリリン --- 露骨なタイトルにしたけど、京都市京セラ美術館で開催されている『アンディ・ウォーホル・キョウト』展を観終えて、最初に思ったことだった。伝説の巨人(?)ウォーホルについては、小生、知っているような…

小池貴之写真展『浜さ』at ギャラリーメイン

小池貴之さんの個展『浜さ』がギャラリーメイン(麩屋町通五条上ル)で始まった(11日まで)。 気持ちの良い写真が並ぶ。鶏卵紙プリントって古い技法だけど彼の手にかかるとモダンで、故郷函館の海水が紙の繊維に入り込み、波の音が聴こえてきそう、詩人なんです…

『奢灞都館刊行 全書籍展』 at 午睡書架

ジョルジュ・バタイユ『死者』生田耕作訳 山本六三銅版画2点入 奢灞都館 1972年刊 限定250部 1番本 --- 錦林車庫にある古書店・午睡書架で10月20日から11月9日まで『奢灞都館刊行全書籍展』が催された。鎌田大所蔵になる全122点のコンプリート・コレクション…

『茶の湯』展-2 at 京都国立博物館

京博での『茶の湯』展、後期展示(11/8〜12/4)を拝見した。絵画や紙ものが見やすい物に入れ替わったように思ったが、特に第一室(序章)で 五島美術館蔵の無準師範(1177〜1249)墨蹟 二大字「茶入(ちゃにゅう)」を前にして、唸った。別の紙に書かれた大文字「煎…

『The Birthing』展 at Books Herring

ルパンの店で魅力的な二人展が開催されている(11月12日〜27日迄)。見ないほうが幸せのような、恐ろしげな展示「アーティスト(Mai Wadaと葉美さん二人)による─解釈の深淵を垣間見る時間」なのです。 レオナルド・ダヴィンチ『受胎告知』(1472-1475年頃、ウフ…

岸田良子展 at galerie16

左から『MAXWELL』『STEWART,ROYAL』 --- 岸田良子さんの展覧会がギャラリー16で開かれている(26日(土)迄)。シリーズ『TARTANS』の新作(2022年)──2010年から続く持続力に脱帽──と、「名前=言語を集めた」1996年の『病名』を展示。禁欲的な岸田の仕事の成り立…

森岡和世 銅版画展 at h2O

森岡和世さんの銅版画展を観に富小路三条上ルのh2Oへ、作者そっくりの可愛い少女が、風に舞ってちょっぴり大人になる、楽しい物語。素敵な版画で心が躍る。作品集『絵草紙』の出版記念として企画された展示は、本日21日(月)はお休みですが、27日(日)まで、…

『ルートヴィヒ美術館展』at 京都国立近代美術館

市民コレクターによって形作られたと聞くケルンのルートヴィヒ美術館展(10.14〜2023.1.22)に出掛けた。チラシを見るとマン・レイの『レイヨグラフ』が含まれている。ビンテージだったらと期待したが、サインがあるものの複写プリントだった(残念)。元が絹目…

『茶の湯』展 at 京都国立博物館

今年は千利休生誕500年だそうで、茶の湯の名品が勢揃いする展覧会が開催されている。前後期に別れるが、凡そ240点。先日眼福のひとときを過ごさせていただいた。『桃鳩図』は別として、眼をとめたものを記しておきたい(前期展示の備忘録)。 9.唐物文琳茶入 …

『史上最強! ウォーホルの元祖オタク栗山豊が蒐めたもの』at ときの忘れもの

10.5 × 14.8 cm --- 栗山豊のウォーホール愛、小生のマン・レイ探索、マン・レイ一筋人生に繋がりますな。「京セラでの展示も観なくちゃ」と、友人に勧められました。公と私、この問題は深い。 --- 詳しくは、画廊のサイトを参照されたし → http://blog.live…

『すべて未知の世界へ ── GUTAI 分化と統合』 at 国立国際美術館 / 大阪中之島美術館

--- 国立国際美術館の会場(地下2階展示室)に廻った。 --- 撮影エリアでパチリ 白髪一雄『赤い丸太』1955/85年(兵庫県立美術館・山村コレクション) 村岡三郎『あらゆる風景』1956年(個人蔵)

『すべて未知の世界へ ── GUTAI 分化と統合』 at 大阪中之島美術館 / 国立国際美術館

表題展覧会の内覧会(10月21日15:00〜 処: 大阪中之島美術館)に出席した。1954年に芦屋で結成された具体美術協会は、吉原治良を中核に据えた集団。吉原の死によって解散した後、50年を経た今年、具体の活動拠点であった「グタイピナコテカ」が建設されていた…

国立西洋美術館-3

雨足が強いですな…… 左から ポール・ゴーガン『海辺に立つブルターニュの少女たち』(1889年)、同『ブルターニュ風景』(1888年) 右端 ポール・セザンヌ『ポントワーズの橋と堰』(1881年) 右中央 クロード・モネ『睡蓮』(1916年) ---- ペーテル・パウル・ルー…

国立西洋美術館-2

新館へ 左端 アンソニー・ヴァンダイク・コプリー・フィールディング『ターベット、スコットランド』 左端 ヴジェーヌ・ドラクロア『馬を連れたシリアのアラブ人』(1829年頃(?)) 彫刻 オーギャスト・ロダン『化粧するヴィーナス』(1890年頃) 絵画左から ク…

国立西洋美術館-1

上野公園の国立西洋美術館は、著名なル・コルビジェの設計で1959年開館、ベースは松方幸次郎コレクション。1910年代にヨーロッパで収集、第二次大戦によって、フランスに敵国人財産として没収されたものを、戦後「寄贈返還」を経て、ひろく、我々日本人に公…

土方歳三佩用 愛刀・銘和泉守兼定(1867年)

京都文化博物館 --- 京都での『新選組展2022』は11月27日(日)迄。── およそ220点の史料で明らかにされた新選組の実像を拝見、書簡や日記で土方、沖田の筆跡を堪能(前者は端正で女性的、後者は豪胆で男性的な印象)、充実した展示でした。刀に惹かれますな、鉄…

甲斐扶佐義写真展 刹那拾遣── 日々のあわいに at ギャルリー宮脇

10月10日(月・祝)に催された評論家・飯沢耕太郎と学芸員・神保京子の記念トークイベントに参加。改めて拝見すると── 甲斐さんのプリント、階調がしっかりコントロールされていて美しいのに驚いた(失礼)、旧知の神保さんから「石原さんどれが一番好き、あとで…

『観心寺と金剛寺』展 at 京都国立博物館

涼しくなりました。雨間をみつけ午前中に真言密教の遺産を拝見。館内も静かで眼福の時間となりました。京都から高野山へ至る河内長野の土地勘はないけど、役小角と楠木正成には親近感を持っているのです。 備忘録として惹かれた寺宝を書いておきたい (11)如…

常設展示 at 京都市京セラ美術館

楽しみにしていた京近美の常設展示を拝見。この7月16日(土)〜9月25日(日)会期の[特集]幻想の系譜── 西洋版画コレクションと近代京都の洋画では、北脇昇の『眠られぬ夜のために』(1937年)と小牧源太郎の『民族系譜学』(1937年)が出品されると聞いたものだから…